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改装した部屋をスマホで撮影してサイトに投稿―――。主婦を中心に人気を集める部屋の改装写真共有SNS「RoomClip(ルームクリップ)」が人気を集めている。ウェブサイトで閲覧できる写真は約19万枚。簡単な模様替えから、本格的なリフォームまで、多様な改装アイデアがサイト利用者と共有できる。気軽におしゃれな部屋が見られる点が評判で、利用者を増やしている。
【トップページ】
実際に住んでいる人のインテリアコーディネート事例を紹介するRoomClip。写真はリビングなどの場所ごとやアンティークといったテイスト、その他、IKEAなどのブランドから検索が可能。
スマホで撮影
「1日数千枚が投稿されてくるんです」。こう話すのは開発したTunnel(東京都品川区)の高重正彦代表。同サイトは室内の改装写真を一般ユーザーが投稿・閲覧ができるサイト。2012年5月に誕生。月間ページビューは1500万。アプリのダウンロード数は20万件。投稿写真数は19万枚(いずれも2013年12月末時点)。急速に注目を浴びるウェブサービスとなっている。
最大の特徴は、一般ユーザーが模様替えをしたり、リフォームしたり、部屋を改装した写真をスマホで撮影して簡単に投稿できる点。写真を見たユーザーはコメントすることができ、投稿者と閲覧者のコミュニケーションが生まれる仕掛けとなっている。
100円均一が人気
写真はリビング、キッチン、棚といった「場所」や雑貨、植物、照明といった「モノ」などのカテゴリから検索が可能。ユニークなのは「IKEA」「無印良品」「ダイソー」といったブランドから検索も可能。もちろん「ダイソー」では、100円のモノでいかにおしゃれに室内をコーディネートできるか、多様なアイデアが披露される人気カテゴリの一つ。
普段は見られない他人の部屋をウェブを通じて覗き見、それを自分の部屋の改装の参考にしてしまう、そんなサイトだ。
高重氏は「あなたは昨年、何人の部屋にいきましたか?会う方にこう聞いてみると、実はそれほど他人の部屋って見ていないものなんです。このサイトでは、住空間をネット上で体感できるようにしたい」と話す。
利用者の中心は女性
投稿するのは8割が女性。主婦が中心だ。神奈川県に住む36歳の専業主婦は、ほぼ毎日投稿するヘビーユーザー。これまで1600枚もの写真をアップしている。家にいる時間が長く、毎日掃除の合間に、部屋の飾り付けを変えている。しかし、誰かに見せる場がない。
その模様替えをRoomClipに投稿したところ、「きれいですね」「かわいいですね」とコメントがつき、交流が楽しくなった。「フォロー」機能というものがあり、好きな投稿者をフォローすれば、自動的に自分のページに写真が届けられる。写真を投稿するたびにフォロワーが増え、交流が増えていくのが楽しいと評判だ。
【投稿写真ページ】
部屋を模様替えした事例写真が投稿された画面。写真を元に、「かっこいい」といった交流や、「どこで買いましたか?」といった具体的な改装方法を聞くユーザーも。
【スマホ版ページ】
スマホ版でも投稿された部屋の写真が見られる。気軽にインテリア雑誌が読める感覚が人気で、専用アプリは月間ダウンロード数1万5000件を超える。
住宅版"クックパッド"
ユーザーはインテリア雑誌の代わりとして利用するケースが多いという。写真をみれば自宅の模様替え、リフォームのヒント、ノウハウが得られる。改装の仕方を共有するいわば"住宅版クックパッド"。実際に写真を見たユーザーは、投稿者に対して「その棚はどこで買えるんですか?」「そのペンキはどこのメーカーですか?」と改装意欲が高まる投稿が少なくない。
同サイトでは今後、写真に掲載されたモノが買える機能を強化していく。事例を見て、その写真にあるモノを買って、お手本通りに家を改装する―――。サイトを通じて、改装のセンスが人から人へと伝わっていく仕組みだ。
「衣食住と3つありますが、住を見る機会が極端に少ない。特に個人の室内の情報は誰も持っていない。ここには人類の英知が詰まっていると思っていて、RoomClipではこれを未来へと残していきたい」

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