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リビタ、中古仲介+リノベ「リノサポ」拡大へ改修費は800万~1000万円

リビタ、中古仲介+リノベ「リノサポ」拡大へ 改修費は800万~1000万円

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 リビタ(東京都渋谷区)は中古住宅仲介とリノベーションをセットで提案するワンストップサービス「リノサポ」ビジネスを展開している。買い取り再販事業を主力とする同社だが、この「リノサポ」事業をさらに拡大していく方針。事業責任者の浦川貴司リーダーにビジネスモデルを聞いた。

中古住宅のリノベーションをサポート
中古住宅のリノベーションをサポート

2005年に開始

 「リノサポ」とは、リノベーションフルサポートサービスの略で、中古住宅探し、仲介、リノベーション、ローン、アフターといった一連のサービスをまるごと提供するものだ。今では"ワンストップサービス"と呼ばれるものだが、同社では業界に先駆けて2005年からスタートしている。

 ターゲットは、中古住宅を買って、自分好みの家にリノベーションして住みたいユーザー。対象エリアは東京23区、武蔵野、多摩両市、神奈川、埼玉、千葉各県など。マンションがほとんど。

 「始めた当初は先見性があって、 情報感度の高い方が多かったのですが、最近はリノベーションにそれほど詳しくない人からの相談も増え、客層が広がってきた」(リノベーションフルサポートグループ、浦川貴司グループリーダー)

依頼者は33歳前後

 依頼者の予算は4000万~5000万円が多い。内訳は不動産に3000万~3500万円、リノベーションに800万~1000万円というのが一般的だという。初めて住宅を購入する方がほとんどで、平均年齢は33歳前後。元々新築しか考えていなかったが、リノベーションの自由度を知って相談にくるケースが多い。

 また、同社が一棟まるごと再販や個性的なシェアハウスの開発を行っている実績を知って問い合わせがくるケースも。相見積もりではなく単独の依頼が多いという。

「コンサル」が窓口

 ユーザーの相談窓口となるのが、「コンサルタント」と呼ばれる同社のスタッフ。現在は8人。月間の契約数は「1人月1件程度」という。コンサルタントは、「中古住宅を買ってリノベーション」を実現させるプロジェクト全体を取り仕切る役割を担う。

リビタの「コンサルティング」のイメージ図
リビタの「コンサルティング」のイメージ図

 宅建免許を持っており、中には建築士免許も持っているものもいる。スタッフは全体管理に加え、リノベを前提とした最適な中古住宅を探し、売買契約を結ぶ不動産営業も行う。

 リノべの設計・施工については、パートナーである設計事務所や工事会社が行う。だが、ユーザーの窓口となるのはあくまでコンサルタント。ヒアリングした情報を元に、最適なパートナーと連携してプロジェクトを進めていく。

 不動産とリノベーションの両方を専属のコンサルタントが窓口になってプロジェクトを進めるため、中古住宅探しは不動産会社、リノベーションは設計事務所、工事はリフォーム会社といったように相談窓口がバラバラにならない。この利便性が「リノサポ」の売り。

20の設計事務所と連携

 設計事務所は二十数社と提携。コンサルタントが、ユーザーの実現したいこだわりや趣向、予算をヒアリングし、設計事務所の特徴や事例を見ながらマッチングを図っていく。さまざまな強みを持つパートナーが数多くいるため、多様なニーズに応えられやすい。

 工事会社は十数社のパートナーがいる。得意分野や予算によって調整を行う。ユーザーの希望に合うパートナーとチーム編成し、リノベーションを進めていくのが同社のやり方だ。なお、ローンについては不動産とリノべ費用の一体ローンを使う。金融機関6行と提携している。

コンサル料が収益

 同社では3種のリノベーションメニューを用意している。具体的には「フルリノベーションコース」「カスタムコース」「スタイルコース」。最も人気なのは「フルリノベ」。これは工事目安が800万~1200万円で、打ち合わせは9回できる。設計料が90万円、コンサルティング料が40万円となる。

 同社の主な収益源はこのコンサル料と不動産仲介手数料となる。 例えば、3000万円の物件であれば、仲介手数料は約96万円となる。コンサル料と合わせると140万円ほどになる。

 「今後は戸建てもスタートします。事業の幅を広げ、新築以外に目を向けなかった人に情報発信していきたい」

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