戸建ての調査わずか5分で
ブォーンという音とともに、ドローンが上空に。実はこのドローン、これから建物の外周をぐるっと回り、劣化箇所の診断を行う。こんなユニークな建物調査を手掛けるのがシィーエス(東京都品川区)。ドローンを使った住宅診断ビジネスを昨年10月から開始し、4月には関東の1都6県でサービスを開始。診断の現場をリポートする。
ビルの外壁をカメラで撮影するドローン
修繕会社が考案操縦士学校も運営
今回の診断対象となる物件は、約20年間もの間リフォームされていないビルだ。杉本裕典社長が持ち出したドローンは、中国製のdjiというブランドの商品で、1機約25~30万円するもの。スイッチを入れると、ドローンは一気に上昇。搭載カメラで外壁、天井を撮影するためにぐるりと回り始めた。「一戸建てなら5~10分あれば全体の劣化箇所が分かります」と杉本社長。
手元のモニターで劣化診断
ドローンが飛行中、リモコンに付属するスマホ程度の小型モニターでカメラに映し出された建物の外壁や屋根を確認できる。これで劣化をチェックするわけだ。同社ではお客さんにもその映像を見てもらうために大型モニターを現場に持ち込む。リモコンから映像を出力し、一緒に診断状況を見てもらうようにしている。
大型モニターをつなぎ施主と共に状況チェック
「ここは色あせてますね、雨漏りかもしれません、ひび割れてます、といった感じでお話ししながら、お客さんと建物の状況を確認してます。すごく感心されますよ」(杉本社長)。赤外線カメラを使えば壁内の状況も分かるため、雨漏り診断にも使える。現在は戸建てやアパート、太陽光の劣化が気になるユーザーからの依頼が増えている。なお、戸建ては診断料が2万1600円かかる。

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