1日で100平米の処理が可能
厚労省はアスベスト規制を強化する方針を固めた。これまでは、ビル、集合住宅など大規模な建物の解体や改修工事の際にのみ、建物の建材がアスベストを含むか否かを検査することが業者に義務付けられていた。しかし今回の方針により、検査対象が戸建てやマンションにも広げられることになり、改修需要が高まりそうだ。
バキュームウォータージェット工法によるアスベスト除去作業の様子
トッププランニングJAPAN(東京都中央区)は、超高圧のジェット水噴射でアスベストの除去を行う、バキュームウォータージェット(以下VAWM)工法を確立、2018年に特許を取得した。これからのアスベスト除去需要の増加に備えている。
建材の表面を手作業で削ることでアスベストを除去する従来の方法では、建材の下地に含まれているアスベストまで除去するのは困難であり、時間がかかりすぎていたと村山哲生社長は話す。VAWM工法では超高圧(1000~2000kg/cm2)の水圧を利用することで、従来の方法より2倍の速さで下地まで処理することができる。1日で約100平米の処理が可能。除去作業の際に排出した汚泥は徹底的なろ過作業によって破棄されるため、環境にも優しい。また同社は、現場の作業には石綿工と呼ばれるアスベスト除去専門の職人を採用し、定期的に現場の空気中のアスベスト濃度を検査するなど労働環境にも細心の注意を払っている。費用はビル一棟の除去作業で平均約3000万円。年間100件以上の問い合わせがあると、村山社長は話す。
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