漆器の製造をしている新潟漆器製造(新潟県新潟市)は、2018年秋より建築設備や建材の漆塗りを開始した。
防腐・抗菌効果を発揮
漆塗りを施した洗面カウンター
漆塗りは、防腐・抗菌作用があり、昔から重箱や箸などに使われてきた。同社は、漆塗りのデザイン性、その効果に着目し、既存のキッチンや洗面カウンター、ダイニングテーブルなどに施工している。
漆塗りは、木材をはじめ金属、樹脂、ガラスなどさまざまな素材に施工可能。木材の場合は、漆を塗ることで腐敗、変形といった経年劣化がなくなり数十年、数百年もつといったメリットがある。
同社の佐藤圭太社長は、「和室では、床の間や座卓に漆塗りが使われてきましたが、需要が減っています。和室以外でも漆塗りを使えたら面白いのではないかなと思います」と話す。
漆塗りの技法は、金属粉を使い耐久性能に優れた朧銀塗(おぼろぎんぬり)や、銅が酸化し緑青化した緑青塗など同社オリジナルでつくった6種類を中心に、多数そろえる。価格は10万/平米から。全国対応可能で、遠方の場合は出張費をプラスする。
「漆は住宅で使われているケースが少なく差別化できます。防腐・抗菌作用のある漆塗りは、ドアノブや手すり、水回りで生かせると思っています。今後、メーカーさんと協力して、漆塗りを施した製品を作っていけたら嬉しいです」(佐藤社長)
佐藤圭太社長
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