高齢者住環境研究所は、高齢者や障害者向けの住宅改修を専門とするリフォーム会社だ。1993年、バリアフリーに詳しい建築士の溝口千恵子氏(現・同社会長)が設立。東京・渋谷に本社、加えて都内6カ所に営業所を設けて東京都全域にバリアフリーリフォームのネットワークを展開する。

浴室改修の施工例
溝口恵二郎社長は同会長の長男で、北海道庁建築指導課で建築主事の仕事をしていた元公務員。建築行政での幅広い経験を生かし、2008年から2代目社長に就任した。
「バリアフリーリフォームというと、体の弱った人のための住宅改修というイメージを持たれがちですが、本来は高齢者の生活を改善し、自立した生活を支援するためのリフォーム。ご本人が前向きに暮らせるよう、ご要望や生活習慣を伺った上で本当に必要なところに必要な改修をさせていただいています」
年間実績は約3000件で、そのうちの約8割が介護保険の住宅改修。手すり設置の工事が圧倒的に多く、トイレや浴室など転倒のリスクの高い場所への設置が多い。
「ご本人の身体状況に応じて取り付けることで、たった1本の手すりでも大きな効果が得られます。使ってみたら役に立たなかったということがないよう、ご本人と一緒に使いやすさを確認してから設置します」
高齢者の家を訪問する中で、できるだけ元気なうちに将来を見据えてリフォームする必要を感じている。
「体の自由が利かなくなってくると、リフォームしたくても長期間の工事が難しかったり片づけが大変だったりで、不具合があっても我慢している方が多いようです。でも試しに手すりを1本付けてみると、『こんなに楽になるんだ』と気付き、他もリフォームしてみようと思っていただける。当社は安全で快適な暮らしについて、いつでも気軽に相談できる"バリアフリーの専門集団"でありたいと思います」

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