最大震度7を記録した熊本地震から、3カ月。今回の地震では新耐震基準の住宅が倒壊しているケースもあり、基準そのものに疑問を投げかける声もある。3社の現地リポートを元に、熊本地震の被害実態を探る。
擁壁が崩れて倒壊した住宅
関東地方との類似多数
「今回の地震被害は、地形や地質によるところが大きい」。そう指摘するのは、地盤調査会社のジャパンホームシールド(東京都墨田区)。
今回の地震で大きな建物被害をもたらした要因の1つが、擁壁や崖地の崩壊。崖でも固い土質であれば地震で崩れることはないが、熊本では火山灰でできた地質が広がっている。これは地震の揺れに弱く、崩れやすい。
「特に崖の突端に近接した家屋では、完全に崩壊したものも見られた」(同社地盤技術研究所・小尾英彰所長)

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