NENGO 的場敏行社長
リノベーション事業などで年商9億円を売り上げる、NENGO(神奈川県川崎市・ネンゴ)が変わりつつある。主力事業であった中古不動産売買とリノベーションだけでなく、築古ビルなどの改修を活用した、街づくりコンサルティング事業を強化している。「人のやりたがらないことをあえてやる」と豪語する的場敏行社長に話を聞いた。
土地の文化や風土を読み解く
――2013年に社名をオリエンタル産業からNENGOに変更しました。どんな意味が込められているのでしょうか。
そもそも当社の理念は「人を幸せにしよう」というもの。私はホテル業界出身なのですが、この業界では、お客様に「ありがとう」と言われることがある種の生きがいでした。では建築業界はどうかというと、自分たちの都合ばかりでお客様のことを考えていない。
そこで考えたのが、100年後の街づくりをするコンサルティング会社になろう、というものでした。
――100「年後(ねんご)」と掛かっているわけですね。
私たちがミッションとして掲げているのは、「らしさデザインをすること」。その土地の文化、風土、歴史を読み解き、それを既存物件のリノベーションに生かすことで、住みたい・遊びに行きたいと思える街をつくるというものです。
元々中古住宅のリノベーションやコーポラティブハウス事業をやってきたわけですが、社名を変更したあたりから、地主や物件オーナー、地方自治体から、「この物件どうにかしてくれ」、「この街をもっと変えてくきれ」という依頼が入るようになりました。
それは以前から、「仕立てる賃貸」をやってきたから。これはらしさデザインを生かして、外装の塗り替え、エントランス工事など、賃貸物件の大規模修繕をするというもの。
社内に4人在籍するプロデューサーが、物件オーナーに対してコンサルタントとして入り、リニューアルプランから入居者募集、場合によっては管理まで当社でやる。街づくりコンサルティングは、これがもっと大規模になったものです。

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