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誠建クリエート、若手のセミプロ手元作業員を提供

誠建クリエート
宮本拓海 事業部長
1471号(2021/09/06発行)19面
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誠建クリエート 宮本拓海 事業部長誠建クリエート 宮本拓海 事業部長

職人サポートの「Assist Pro」が好調

誠建クリエート(千葉県船橋市)が立ち上げた、建築現場での荷揚げ・手元(施工補助)作業員を提供する新事業「Assist Pro」が好調だ。解体、内装工事、防水といった職種ごとにセミプロチームを編成し現場をサポート。平均年齢20代という若手が訪問するのも職人に喜ばれる理由の一つだ。宮本拓海事業部長に、「Assist Pro」の強みや今後の展望を聞いた。

【聞き手/報道部長 福田善紀】

セミプロだから戦力になる

――「Assist Pro」のサービス概要を教えてください。

荷揚げのほか、セミプロによる手元作業チームを建設現場に提供し、職人をアシストします。雑工とも呼ばれるこうした作業は「誰にでもできる」と思われがちで、毎回違う人が訪問するケースがほとんど。でも、素人すぎるとイチから教える手間が毎回かかるし、プロに頼めばコストが上がります。そこで、それぞれの課題を解決できるセミプロによるアシスト事業を立ち上げました。

――職種ごとの専属部隊を作られるのですか。

現在は、内装クロス、解体、防水、クリーニングの専属チームがあります。すべてお客様のニーズから生まれたチームで、最近はサイディングチームも新たに組みました。サイディングは部材が重いので、若い人材は特に重宝されます。

――専属にするメリットは。

いわゆる雑工屋さんだと毎回来る人が変わるので、職人さんからすればどこまで教えればいいのかわからないという悩みがあります。そこを専属にすれば、職人さんはやってほしいところまで教えられ、派遣スタッフもスキルを上げていけます。その結果、作業がどんどんスムーズになっていく。現在、スタッフ数はアルバイトを含めて50人ほどですが、日給を約1万5000円支払っているので、紹介を中心に人材が増えています。

――現場の職人さんの声はどうですか。

「どの工具までを使えるか」「高所も対応可能」「下塗りはできる」など、「できること」を明確に打ち出しているので、わかりやすいと言っていただけます。また、「こういうチームは作れないか?」といった要望を受けてチームを作っているので、そこも喜ばれています。

誠建クリエート Assist ProのHPAssist ProのHP

広い間口が魅力、キャリアを目指す若者も

――なぜ手元作業のセミプロに着目されたのでしょう?

僕はもともと荷揚げのアルバイトをしていたのですが、若手作業員へのニーズの高さを知って、まずは荷揚げを事業化したのです。その荷揚げの仕事を通して、今度は手元作業の課題を知りました。具体的には、高齢化であったり、毎回同じことを教えなくてはならない手間だったり、そもそも人手不足であったり...。そこで、そうした課題を解決できる「セミプロ」「専属」というキーワードを軸に、手元作業に特化した事業を構築しました。

――手元作業のニーズは高いのですか?

荷揚げのニーズは新築需要と共に減っていくと思いますが、専門性を持った手元作業員はあらゆる現場で活躍できるので、まだまだニーズはあると考えます。それに、この仕事に興味を持つ若者って実は多いんですよ。職人と違って叱られることがほぼないので、プレッシャーを感じることがない。建設業への入り口としては、かなり入りやすいようですよ。

――ここから建設業界に進む人も出てきそうですね。

おっしゃる通りで、うちの常勤メンバー約15人のうち、10人ほどがそれぞれのキャリアを目指し始めています。内装であったり、施工管理であったり、本人たちが魅力を感じた道で、プロとしてのスキルを身に付けようと勉強しています。ライトな働き方も、キャリアを目指す働き方も、個人の意思で選んでいけるのがこの仕事の魅力の一つ。そういう意味では、建設業界全体の人手不足にも貢献できると思っています。

――今後はどのような展開を。

アシスト業務では若い人材がとにかく喜ばれるので、これからもどんどん人材を増やして、若手の力で業界を盛り上げていきたいですね。具体的には、来年中に100人の採用を目指します。また、今は一都三県で展開していますが、埼玉や茨城はこうした業態が少ないようなので、そうしたエリアでも人材を確保して、より多くの現場をお手伝いできればと思います。

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