サーチファンド形式で事業承継!ミスターデイクの新社長に、地元出身の企業経営希望者が就任へ
「サーチファンド」と呼ばれる、米国発の新たな事業承継が日本でも注目され始めている。そんななか、リフォーム業界でこのサーチファンドによる事業承継が実現した。リフォーム売上高約4億円のミスターデイク(山梨県甲府市)だ。新社長には、サーチファンド・ジャパン(東京都千代田区)の大屋貴史氏が就任する。【リポート/編集部 高田遥介】
ミスターデイク 大屋貴史 社長
リノベーション事業を強化へ
「地元企業の経営したい」
――そもそもサーチファンドによる事業承継と、通常のM&Aはどのように違うのでしょうか。
サーチファンドはこれまでのM&Aとは違います。
まず、経営者のキャリアを歩みたい候補者がサーチファンド・ジャパンに入ります。そこで、経営者候補であるサーチャーとして承継できる企業を自ら見つけて交渉、プレゼンテーションを行い、その後投資家の皆さんがM&A資金を投資。通常、ファンドは会社を買収後に経営者を探すので、真逆です。
サーチ活動は半年から2年。投資家の方に、投資の魅力や事業成長性を説明します。社長就任後はその投資資金を回収し、3〜5年でリタイアする流れです。ファンドは、買収した会社の利益から一部をもらいます。
──大屋さんご自身はなぜ経営者になろうと思ったのでしょうか。
以前から企業経営者になりたいと思っており、前職のフロンティア・マネジメントでは経営が苦しい企業のPLを良くする、ナンバー2として働いていました。前職では中小企業の方とお会いしていたのですが、そこで課題に出てきたのが事業承継問題。日本の経営者は世界と比しても高齢で、平均60代後半と言われています。けれども後継者が育っていない。それで会社をたたむのはもったいないと思っていました。何かうまく解決できないか、と考えていた時サーチファンド・ジャパンを知り、独立しました。
サーチファンドなら、一から起業するのではなく、企業譲渡を考えている方とお会いして、お互いが納得する形で第三者承継、M&Aができます。
──なぜ、未経験にもかかわらずリフォーム会社の経営者になろうと決めたのですか。

最新記事
この記事を読んでいる方は、こんな記事を読んでいます。
- 1655号(2025/07/07発行)17面
- 1653号(2025/06/16発行)12面
- 1651号(2025/06/02発行)12面
- 1649号(2025/05/19発行)7面
- 1647号(2025/05/05発行)15面