住宅用鉄骨シースルー階段「ObjeA(オブジェア)」を2003年に発売。その後大空間に見映えするデザインと安全性を兼ね備えた鉄骨階段商品を数多く生み出してきたのがカツデン(東京都台東区)だ。売り上げの9割を占める階段事業はいかにしてうまれたのか。紆余曲折を経た成功と今後の展望について、坂田清茂社長に話を聞いた。
困難乗り越え量産化に成功
「自社ブランド確立」
という至上命題
代表取締役社長
坂田清茂氏
──もともと全く違う事業をされていましたよね。階段事業はなぜ始められたのですか。
もともと当社ではテレビアンテナを作っていたのですが、創業者である父は利益が出ている段階で「一本足打法ではまずい」と思っていたようです。そこで、住宅ブームで建材事業を開始しました。
私の入社後、事業は順調ではあった一方で自社ブランドを作って残したいという葛藤がありました。40歳手前で社長になる同時期に、セキスイハイムから鉄の階段作ってくれないかという依頼が来たのです。当時、住宅用の鉄骨階段は各地の小さな鉄工所が作っていて、うちではまったく経験がなかったので、なぜと、戸惑いました。

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