和以美(わいび) 田中幸治社長
「人で持っている会社 人がすべて」
建材資材販売会社として80年超の歴史を持つ和以美(東京都荒川区)。前期の連結決算売上高は327億8000万円、経常利益7億9600万円と過去最高を記録した。田中幸治社長は、「人がすべて」と増収を続ける強みを話す。
年1、2カ所の拠点増加
――今期は新築、リフォーム市場とも消費増税の反動減で厳しい状況ですが、現状の実績はいかがですか。
10月までの売り上げ実績で前年度比94%でした。
――ただ、市場環境が良くない中でも今年、長野市や札幌市の拠点を増やすなど精力的な活動を続けています。
現在、64カ所、13の営業部、72の営業所がありますが、年に1、2カ所は出していきたいですね。特に営業所という形にはこだわらず、今までなかった収益源を考えた上で、100カ所に増やすことが当面の目標です。例えば、先日、福島県のいわきに特販営業所を作りましたが、ビルダーさんと、工務店さん、というようにお客様のすみ分けを行うことが目的です。
――PB商品を販売していたショールーム「建美舎」を昨年7月に「むてんかおばけ」と改称したのも、新たな取り組みですね。
「むてんかおばけ」は、イベントハウスでして、同じ西日暮里を地元とする工藤工務店さんと始めました。月1回のワークショップを行っていまして地元とつながりをもちたいと考えています。毎回10人ほどの参加があり、例えば10月末はハロウィンのキャンドルづくりを行いました。

本社向かいにあるイベントハウス「むてんかおばけ」
――昨年は、ケアリフォームの営業所も新設しました。
フランスベッドの工事を請け負っていまして、その関連で三郷に営業所を作りました。介護リフォームの補助金を使った工事を中心に、手すり設置や段差解消を行っています。先日は柏営業所に手すり設置に特化した研修所も新設しました。特に都内は大きな需要が見込めますので、今後介護関係の工事は広げていきます。
――以前から行っていた、工務店、エンドユーザー向けPRイベント「建材祭」の状況はいかがでしょう。
近々では、さいたまスーパーアリーナで11月19日に行いました。商品展示のほか、主婦向けのセミナーや、Leeワークウェアの即売会などの内容です。今回は866人が来場したのですが、毎年増えてきていますね。規模の大きなものとしては、さいたまの他に郡山、仙台、いわきの合計4カ所です。この前は初めて埼玉県の坂田で実施し、工務店20社ほどにブースをだしてもらいました。
北海道を強化
――営業エリアは、北海道から名古屋までと、首都圏を中心としていた体制から広がりつつありますね。
名古屋はDIYのベンダー向けですから、住宅資材でいうと浜松からになります。特に北海道には力をいれたい。10月に2拠点目を出しましたが、早く営業部にしたいですね。
――取引先はどのくらいですか。
約3800社のうち、実働しているのが3000社弱です。特に工務店さんが多く、中心は年間新築5、6棟から10棟ほどのクラスです。
――もともとは、合板販売からスタートされましたが、やはり木建関連の売り上げが大きいのでしょうか。
現在は、木建が売り上げの60%ほど、住設が35%、DIYが5%ほどの割合です。メーカー別にみると取り扱いが最も多いのはクリナップ、続いてパナソニック、大建工業の順です。
――無垢の内装材などのPB商品の売り上げはどのくらいでしょう。
1億円弱です。もっとも多いのは無垢フロアですね。

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