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住生活リフォーム推進協会、「人材力とい...

住生活リフォーム推進協会、「人材力という財産をどうつくるか」

住生活リフォーム推進協会
田口和敏 代表理事
1175号 (2015/07/07発行) 6面
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住生活リフォーム推進協会 田口和敏代表理事

住生活リフォーム推進協会 田口和敏代表理事

中小事業者の教育で安心できる市場を形成

 国交省が始めた「住宅リフォーム事業団体登録制度」に賛同する形で設立した住生活リフォーム推進協会(東京都千代田区、以下HORP)。運営母体はLIXILが担い、会の運営を通じてリフォーム業界の資質向上や消費者への安心・信頼提供を進めていく。代表理事を務める田口和敏氏(LIXIL 上席執行役員・リフォーム事業部事業部長)に設立の目的と今後の方針を聞いた。

住生活リフォーム推進協会「HORP」 ロゴマーク
住生活リフォーム推進協会「HORP」 ロゴマーク

「どこに頼んでいいか分からない」

――まずは新たな団体を設立した目的を教えてください。

 消費者がこの業界を見た時にどこに頼んだらいいか分からないという問題があります。モノを買う際、どこから買っていいか分からないという業界はほぼないですよね。やはり私どもの業界は過去の悪さによる不信感があるのだと思います。業界を挙げて良くしていかなくてはという思いがある中、国交省が団体登録の制度を作りましたので、LIXILがファシリテーター役となり手を挙げた形です。

――今後要件となる設立2年を目途に登録を目指されると思いますが、会員の中心は中小のリフォーム事業者になるわけですね。

 そうです。根本的に日本を救えるのは彼らしかいないと思っています。思いに賛同いただいた方に対し、国の方針に即した教育をしていきたい。国は今、資産デフレを解消しようと動きだしてきていますよね。デフレ解消のために必要な制度や機能を保有してもらいたい。第一段としてはインスペクション、その先でいうと長期優良化リフォームなどにトライアルできるように進めていきます。

――建築や設備の基礎や営業パース、シニア対応リフォームなど参加対象や内容に分かれ、かなり豊富な教育メニューがあるのが印象的です。

 元々、LIXILでリフォーム塾のようなものを運営していまして共催で運営しています。それ以外に国策の部分については推奨していこうと考えています。

――リフォームは労働集約型の仕事ですから、事業成長できるかは人の成長にかかる部分が大きいです。

 やはりこの業界の一番のネックは人をどう育てるかですよ。資産は人。だから一般社団法人としてやることは、人材力という財産をどうつくっていくかです。

スキルと戦略が命

――まだ、会を設立して間もないですが、加盟することでの効果は出ていますか。

 まだ効果としては分からないですが、インフラ整備がマーケットを大きく変える可能性があると見ています。事業者団体登録が消費者には良いことと思いますよ。リフォーム事業者が8万5000社あるとして、1万社でも登録を受けた団体に入れば、効果があるんじゃないですか。国もそこへ金利が安くなるとか、いろいろなインセンティブを付けてくれればより良くなると思います。

――既に登録を受けた団体が増える中、どこを選ばれるかを迷われている事業者も多いと思います。どのよう会員増加を進めるのでしょうか。

 LIXILのフランチャイズ加盟店が会員の主体ですが、意外に他団体に入っていないのです。今後はこのフランチャイズの加盟店で団体の認定を頂ける段階まで持っていき、その後はオープンにする。LIXILのボランタリーに入っている方で他団体に所属していない方やビルダー系の方などで広めていきたいです。

――現状の加盟数と団体登録を目指す設立2年時の会員数イメージを教えてください。

 現在は約170社です。2年後はフランチャイズ加盟店の中で300社ですね。


【団体概要】
 名称 * 一般社団法人 住生活リフォーム推進協会(英語表記Housing Life Reform Promoting Conference)
 事務局 * 東京都千代田区 / 設立 * 2014年11月4日 / 加盟金 * 入会金3万円、年会費6万円
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