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2020年は「省エネ」「設備更新」「リ...

2020年は「省エネ」「設備更新」「リノベ」に期待

日本住宅リフォーム産業協会
中山信義 会長 他
1178号 (2015/07/28発行) 2面
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【特集 : マーケット未来予測】

日本住宅リフォーム産業協会 中山信義会長

日本住宅リフォーム産業協会
中山信義会長
 2020年リフォーム市場予測:8兆円 

[プロフィール] 1983年10月に発足した国内初のリフォーム事業者団体。事業者のスキルアップ、コンテスト、消費者相談「コレカラ」など実施している。

断熱改修で「三方良し」

 今までのリフォーム市場規模の伸長率を考えると、急激な伸びは考えられません。あまくみて8兆円ぐらいだと思います。

 新規のプレーヤーが一時的に増えるので市場規模は拡大すると思います。しかし、過去の例を見ると大手も含めて新規事業者のほとんどがトラブルを頻発し3年で撤退しています。3年後は現状のプレーヤーだけになるので市場は横ばいになると思います。

 市場拡大に必要なことは、まず国の補助金のハードルを低くすること。例えば、長期優良住宅を消費者が喜んで活用したいと思えるような内容に変更することなども求められます。

 次に高齢者の健康に配慮したリフォームの補助金の支給も必要です。

 例えば、浴室、洗面所、トイレの床、壁、天井、窓の断熱改修に補助金を出す。消費者が喜び、また、脳溢血で倒れる人が減少し、医療費も削減できる。リフォーム事業者もさらに積極的に断熱リフォームを勧めるようになるので三方全て良しとなります。


ベターライフリフォーム協会 神﨑茂治会長

ベターライフリフォーム協会
神﨑茂治会長
 2020年リフォーム市場予測:10兆円 

[プロフィール] 中小リフォーム事業者の支援や、消費者への情報提供などを目的とした団体。内装・設備の「インフィルリフォーム」を積極的に推進している。

内装・設備工事が拡大

 特にリフォーム需要の大半を占める「内装・設備工事」、いわゆる「インフィルリフォーム」は拡大が望めます。

 住宅の高寿命化に伴う住宅部品の取り換え需要や消費者の快適さを求める期待が高まっていくためです。私どもの団体は、この需要に対するリフォーム事業者の技術・提案力の向上を図っていきます。

 市場拡大のために最も必要なことは、消費者が安心してリフォームできる環境の整備を図ること。そして、消費者の期待に応えられるリフォーム業者の技術・提案力・マナーなどの資質が必要になります。要は、リフォーム業界全体の安心・安全、透明性、健全性を向上させることが必要です。

 私どもの協会は入会前にリフォーム事業者1社ごとに行っている業務品質審査に加えて、住宅リフォーム瑕疵保険 への登録も義務付けています。信頼性を土台に、高齢化、住宅の省エネ化など、世相の変化を機敏にとらえて、生活者のリフォームの気づきに結びつけられれば、10兆円への拡大は可能です。


OKUTA 奥田勇会長

OKUTA 奥田勇会長
 2020年リフォーム市場予測:9兆円 

[プロフィール] 「パッシブデザイン」をテーマにしたリフォーム事業を展開。年商52億円。

中古×リノベが牽引

 「中古住宅×リノベーション」がリフォーム市場を押し上げると思います。現在のリフォーム市場規模6.8兆円がおおよそ3割増加し、2020年には8.7兆円くらいになる。今後は新築から中古住宅への移行が進み、中古流通の市場が4~5兆円になり、リフォーム市場と合わせると合計12.7~13.7兆円ぐらいになります。


リノべる 山下智弘社長

リノべる 山下智弘社長
 2020年リフォーム市場予測:11兆円 

[プロフィール] 中古住宅仲介とリノベーションをセットにしたサービスを主要都市で展開。年商22億円。

ネット系参入で活性化

 国の矢継ぎ早な施策やネット系企業などの新規参入により、リフォーム市場は活性化すると考えています。2020年に11兆円という予測値は期待も含めての数値です。


オリバー 小川博司社長

オリバー 小川博司社長
 2020年リフォーム市場予測:8兆円 

[プロフィール] 総合リフォームと外装リフォームネットワーク「GAISO」を展開。年商は12億円。

家電・メーカーが後押し

 景気が上向く分、多少は拡大していくと思います。また家電量販店やハウスメーカーなどの後押しで既存の市場にプラス要因がある。しかしパイの食い合いもあるので結果として微増。

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