一級建築士資格も持つ最強営業マン
今回紹介するのはポラスのリフォーム(埼玉県越谷市)の切替雅彦氏だ。新卒で同社に入社し、営業として3年半勤めた後、現場監督として8年間従事。3年前に営業に戻ってきた。昨年10月からはマネージャーに就任。この就任により、昨年度はプレーヤーとして動いたのは半年だったが、1年の契約実績は1億7300万円だった。
ポラスのリフォーム(埼玉県越谷市)
営業二課 課長 切替雅彦 氏
《PROFILE》
新卒で同社に入社し、営業に配属。自ら志願し、8年間現場監督として経験を積んだ後、再び営業に戻ってきた。現場監督時代に二級建築士資格を取得。昨年には、一級建築士試験に見事合格した。
祖母の喜ぶ姿が原体験に
就職活動中、家に届いた同社の会社説明会の案内を見て、切替氏はふと思い出したことがあった。幼い頃、祖母のために父親と一緒に手すりを取り付けたときのことだ。切替氏は生まれたときから、体が不自由な祖母と同居していた。「手すりをつけると祖母はとても喜んでくれました。このことを思い出したときに介護とリフォームがつながり、興味がわいてきてポラスの説明会に行きました」と切替氏は振り返る。自身が家に手を加えることによって喜んでくれる人の姿を間近で見たことが、リフォームの仕事に就く原体験だった。
そうして入社した切替氏は、平日は現場監督との同行、土日は営業という1年目を送る。1年目の途中からは現場監督をやりたいという希望を上司に出していた。「建築を学んでいたわけではないので、非常に難しさを感じました。しかも、さまざまな家があって、同じものはひとつもない。現場監督に同行する中で、営業だけやっていると覚えられないと思いました。自分でリフォームの工程が全部分からないと嫌だなという思いがあったので、監督をやりたいと伝えました」と語る。3年半営業をした後、8年間現場監督として従事。3年前に営業に戻ってきた。
その場で図面描き、拍手をもらう
監督として経験を積んだことで、営業マンとしてパワーアップしたことを感じたという。「工事の説明がしっかりとできることでお客様に安心していただけます。営業はモノを売っておしまいになりがちですが、説明ができることで契約したあとのイメージをしてもらいやすい」
文系出身で、入社前に建築を学んでいたわけではなかった切替氏は、現場監督をやる中で建築士の資格をとる必要性を感じ始めた。入社10年目に二級建築士資格の取得を決意してからは、プライベートの時間を全て勉強に費やし、見事合格。昨年には、一級建築士の資格を取得した。「文系出身だと、任せて大丈夫?というお客様からの目もありました。資格があると安心してもらえますし、自分の意見に説得力が生まれます」
建築士の資格を取得後、間取りをガラッと変えるリフォームをした際、打ち合わせで図面を引いて施主から拍手が起きたという。その家は洗面所も洗濯機置場もない家で、玄関の先にお風呂の入り口があるような間取りだった。施主のすべての悩みを解消するような図面を切替氏が引いた際に拍手が起きたのだ。「自分の考えたものがお客様に受け入れられて、完成したあとも喜んでもらえた瞬間にやっていて良かったと思います」
リフォーム前にはなかった洗面所と洗濯機置き場を新たに設けた。和室とDKが別々で間に急な階段が通っていたのを、階段を架け替えて緩やかにし、2部屋を一つの空間として、広く使えるようにした
