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断熱改修が心疾患リスクを下げる、「だるい・頭痛」など9症状改善も

断熱改修が心疾患リスクを下げる、「だるい・頭痛」など9症状改善も

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 断熱改修は健康に好影響を与える―――。こんな研究結果が国土交通省から発表された。1月30日には調査を行ったスマートウェルネス住宅等推進調査委員会が都内にて中間報告会を開催した。

 委員会では断熱改修前後の家の室温の変化と、居住者の血圧について、165人の調査を実施。改修後の家は平均で2.7℃上昇、血圧は1.0mmHg減少した。血圧の低下は高血圧を要因とする脳卒中、心筋梗塞などのリスクが下がることにつながる。幹事で慶応義塾大学主任教授の伊香賀俊治氏は「断熱改修による室温の上昇が大きい家に住む居住者ほど、血圧の低下も大きかった」と話す。さらに、改修後の体調の調査では「体がだるい」は9ポイント減、「頭痛」も9 ポイント減、その他「鼻がつまる・鼻汁がでる」「食欲不振」「発疹」「腰痛」「手足の関節が痛む」「切り傷・やけど等のけが」「風邪を引く」といった症状が改善した。

 また室温が18度以上であると、入浴事故のリスクが高まるとされる湯温42度以上の入浴が減り、溺死・熱中症などのリスクが減るという結果も発表した。18度未満の家では湯温42度以上入浴をする確率がそうでない家に比べて1.8倍高かった。

 委員長で東京大学名誉教授の村上周三氏は「断熱の便益は省エネだけではない。健康というベネフィットがある。断熱改修の便益を顕在化することが大切だ」と話す。

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