平屋の人気が上昇している。こう話すのはリクルート(東京都千代田区)、SUUMO副編集長の笠松美香氏だ。国の調査によれば家を建てた人の内、平屋を建てた人は2022年で13.7%。8年前が7.6%で2倍近い数になっている。「新築を建てる人の7件に1件が平屋です」(笠松氏)。
コンパクトな平屋が人気
特に二人世帯、ないし一人世帯が購入。20〜30代の子なし若者夫婦や、子育てを終えた50〜60代夫婦が中心だ。
人気の理由は二つある。一つはコストパフォーマンス。特に売れているのは、20坪前後で価格が1500万円くらいのコンパクトな平屋だ。「その場合、月々の住宅ローンの支払い額は5万円以内に抑えられます」。新築価格が上がる中、資金が十分にない人でも購入しやすい。
二つ目の理由は様々なメリットがあることだ。例えば、平屋はコンパクトなので、断熱施工をしっかりやれば家全体のエネルギー効率が良い。「コンパクトなので耐震や耐風性能もよく、ヒートショックなどリスクも減らせます」。
また、二階建ての家に比べて部屋数が多くないため掃除がしやすく、管理の負担も少ない。
今後の平屋需要について笠松氏はこう語る。「子どもが独立し、これから家をどうするか考える団塊ジュニア世代がたくさんいます。50代以降の夫婦は、終の棲家として平屋を選ぶこともあるでしょう。戦前までは平屋がほとんどでした。今、回帰してきています」
SUUMO副編集長笠松美香氏

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