リフォームで次世代省エネ基準を満たす住宅を―――。こんな高性能リフォームに取り組んでいるのが北海道R住宅事業者ネットワーク(北海道札幌市)だ。同ネットワークは北海道庁や地場の住宅会社42社が金融機関などと連携。断熱、省エネ、耐久性などの基本性能を向上させるリフォームを地域の消費者に提供する。
最大の特徴は、新築の次世代省エネ基準1地域の基準を超えるリフォームを行うこと。熱損失係数(Q値)は1.6W/平米K以下を確保。相当隙間面積(C値)では2.0平方センチメートル/平米以下。さらに昭和56年改正の新耐震基準のクリアする。これを認定し、普及させている。
同ネットワークは、加盟各社が「北海道R住宅システム」という共通の仕組みで活動している。システムでは、先の基本性能の向上のほか、第三者機関による現況調査と改修アドバイス、改修履歴の保管などのサービスを提供。先進性について、国土交通省の長期優良リフォーム「提案型」に採択されるなど、評価も高い。
目下の課題は、性能向上リフォームのPRの場が限られていること。顧客からは「どのような方法で性能を高めるのか知りたい」という要望が増えている。
「加盟企業が完成見学会を開き集客していますが、途中経過についてはなかなか公表する場がないのが現状です」(服部倫史事務局長)
そこで同ネットワークは、加盟企業が自由に見学会を開くことができるモデルハウスの開設を検討している。施工途中の状態をキープした展示。むき出しの壁や、床板の一部をくり抜いて床下を見えるようにした部屋などが案として挙がっているという。

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