北海道の外装工事業者の悩みの1つが、冬場の降雪。これにより工事の受注が減少しやすい。藤田塗装工業は内装工事に切り替えることで、その問題の解決に取り組んでいる。同社は、1月から3月までの3カ月間、一般住宅やアパートの内装の塗装工事を受注する。

技術を内装工事で披露
昨シーズンの受注は月間6件。販促費ゼロながら、口コミで広がり、今期はすでに月7件以上受注を得ている。受注の秘訣は安さ。専門工事店に比べて工事費用を安く抑える工夫がある。
低単価の仕組みは、基本料金を職人の派遣費用に限定すること。塗料は、同社が仕入れに近い価格で準備するか、自ら用意するかのどちらかを顧客が選択。
派遣する職人の料金は2プラン。一人当たり1日(実働6時間)1万9000円と半日(実働3時間)1万1000円だ。
「DIYの補助として職人を派遣するイメージです。最近では、ご家族とともに室内の壁を塗ることもあります」(藤田哲也社長)
このサービスの狙いは2つ。1つは、社員職人の給与の確保。もう1つは、外壁工事のリピート受注。同社は室内塗装で高い塗装技術と丁寧な対応を披露することで、顧客の信頼を獲得。夏の外壁工事の受注につなげる。実際に、外壁工事の受注につながった案件が数件出た。
「最初は半日プランで壁だけ、としながらも作業風景に満足して、その場で1日プランに変更する場合もあり、お客様の満足度は非常に高いサービスになっています」(同社長)

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