日本ホームステージング協会(東京都江東区)は、ホームステージングの普及に注力している。同協会は、このほど「ホームステージング白書2024 Vol.8」を発表し、不動産業を手掛ける63.2%の企業で1年以上継続してホームステージングを取り入れていることが分かった。そのうち22.2%は5年以上にわたり導入している。杉之原冨士子代表は「空室対策、早期成約、収益アップなどに効果的な対策として認知され、継続的な戦略として定着しつつあります」と語る。
63%が1年以上ホームステージングを継続
7割の物件が2カ月以内に成約
空き家を素敵に
実際にホームステージングを実施した売買物件の約70%が2カ月以内に成約。92%が3カ月以内に成約していることから、高い効果があると、同協会は分析している。
同協会は不動産流通に効果のあるホームステージングを普及させるために、6月にプロジェクトを行った。東京都内にある空き家のを対象にホームステージングを行い、同社のYouTubeチャンネル「暮らすイメージ」に投稿し、ホームステージングの魅力を伝えるプロジェクトだ。杉之原代表理事は「空き家がどれだけ変わるのか、自分自身も体験してみたかった。視覚的な変化を通じて、多くの人に空き家活用の可能性を伝えたいと思いました」と話す。
動画は、【空き家活用】古家が「住みたくなる家」に変わるホームステージング活用術、というタイトルで9分ほど。まずは、実家が空き家になる可能性や、全国の空き家が900万戸を超えた現状を説明。続いて、同協会がリフォーム後にホームステージングを施し、家具や小物で暮らしのイメージを演出する事例を紹介する。最後には、ホームステージングの効果をデータを使って説明。杉之原代表は「条件が悪く空き家になってしまった物件でも魅力を引き出せます。住むイメージが具体化されることで、成約につながる可能性が高まる。今後はリフォームやリノベーションと組み合わせた提案を定着させたいです」と語る。
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