見積書をもらったけれども分かりにくい―――消費者がリフォームを行う時に最初に持つ不安が「見積もり」だ。消費者にとって分かりやすい見積書の提出が、受注のカギになると言える。
和室部分と洗面室の部屋を分けた見積書。「床下地合板」や「幅木」など、同じ材料で施工するとしても、部屋ごとに費用を算出している。そうすれば、トータルでは顧客の予算を超えた見積もりだった場合、「今回は和室だけ」という形で他の部位の工事をやめるとしても、その部分を削除するだけで済むため、見積もり変更も簡単になる。また、顧客も検討しやすくなるメリットがある。
脱"一括"で競合に勝つ
「見積書の単価や合計金額は適正か」。住宅リフォーム・紛争処理センターの「見積もりチェックサービス」に寄せられた相談のうち、実に93%をこの相談が占めている。消費者がいかに見積もりに不安を持っているかが分かるだろう。
経済調査会・出版事業部企画調査室の武田裕三氏は、「事業者の中にはまだまだ、"一括"と記載する人も多いです。でも、"一括"では消費者には分かりにくいですよね。それが消費者の不安につながる場合もあるんですよ」と話す。
しかし、裏を返せば、概算段階から、信頼できる見積書を提出できれば、競合に勝ちやすくなる、とも言える。
武田氏は、分かりやすい概算見積もり作成のための3つのポイントを挙げた。
部屋・部位ごとにまとめる
1つ目は、部位ごとに見積もりをまとめること。

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