徹底した子育て・家事サポート
オフィスHanako(新潟県新潟市)は、女性スタッフだけの家づくり工房。工務店を家業に育った渡辺さゆり社長が、女性が自由に活躍できる場を目指して立ち上げた。社員の能力を引き出し、働き続けるため、女性社長ならではの職場環境の整備に力を入れている。
優秀な人材が次々に集まってくる。手前右が渡辺さゆり社長
5年間考えて起業
同社は、父親の経営する工務店で働く女性たちを引き連れ、2011年に渡辺社長が「女性だけの会社」として起業した。土地探しから資金計画、設計・デザイン・インテリア・現場管理・アフターまで、住宅に関する事業をオール女性スタッフで展開している。
しかし、その決断までは、さまざまな葛藤があったという。
「私は工務店の娘で、不動産屋、ハウスメーカーの現場監督などでキャリアを積んで実家に戻ったのですが、男社会では、女性の意見がなかなか現場に通らなかったりするのですね。このまま実家のために生きるか、自分の人生をチャレンジするのか、5年間悩みました」(渡辺社長)
渡辺社長は、その間に女性社員たちに声をかけ、独立に猛反対する父親を説得した。最後の1年間は「女性事業部」を立ち上げて予行練習を行い、周到な準備を経て独立した。
働きづらさを改善
家事や子育ての場となる住宅には、女性の目線が必要だ。しかし建設業界は、結婚、出産、子育て、介護を担う女性にやさしい職場ではない。

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