・家族の団らんを実践するための取組について、座談会が行われた
・同じ空間にいる時間を長く取る工夫により、交流深まるケースも
・圧迫感を与えず、明るいリビング作りを進めることが功を奏した
生活者座談会
今回のテーマ : 自然と家族団らんが生まれたリビングの輪
動画を活用したマーケティング・リサーチ事業を手掛ける「えそら」(東京都渋谷区)はこのたび、「自然と家族団らんが生まれたリビングの輪」をテーマにした生活者座談会を開催した。今回は30~40代の男女3人が集まり、家族の団らんを実践するためにリビングで行っていることなどを話し合った。参加者は事前に自宅のリビングを動画で撮影。当日披露することでリアルな悩みを共有する形で座談会が始まった。なお、この方法はえそら独自の調査手法によるものだ。
リビングに夫のスーツ
まず、「家族の交流を深めるためにリビングをどう活用しているか」について事前に撮影した動画参加者が披露した。
夫と2人で暮らすAさんは、マンションをリフォームして2部屋を1部屋にした大きなリビングを動画で紹介した。会話のきっかけは広さとリビングにある夫の壁面収納。夫のスーツ、ワイシャツ、本棚などが収められている。
「以前はリビングが狭く、食器棚とタンスがあって空間を圧迫していました。2人で同じ空間にいるのが億劫(おっくう)になっていたのですが、6畳と8.6畳の部屋をつなげて広くなったので今はすごく居心地がいい。2人で話して、同じ空間にいる時間を可能な限り長く取るために、生活用品をリビングに集めたんです」
Aさん夫婦が共有する時間は平日2~3時間、休日5時間くらいになる。この時間が2人にとって、ちょうどいい時間だという。
続いて、夫が働き、自身は専業主婦として賃貸住宅に住むUさん。動画にはリビングに置かれたダイニングテーブルとその奥の壁にかけられたカレンダーが映し出された。夫婦の見やすい場所にカレンダーを置くのだという。
「カレンダーに対して私は正面。夫は私の左手に座ります。夕食時にカレンダーを見ながら今日1日の報告や今後のスケジュールについて話すのが日課なんです。カレンダーは夫婦の交流を深めるためのアイテムなんですよ」
カレンダーの余白に書く内容は飲み会、趣味の日、納税の日、ゴキブリホイホイを交換する時期、掃除機の中のゴミを替える日などだ。3年前に引っ越してからすぐそこにカレンダーをかけ、それを継続している。
「カレンダーをきっかけに会話が生まれるんです。2人が見える位置に、書きやすいのを選んで掛けています。卓上は小さくてダメですね」
小さい字が読めない夫との意思疎通術
3人目は男性のKさん。リビングの壁には1メートル四方のホワイトボードが掛かっていた。Kさんは車椅子生活をする父と2人暮らし。父は高齢で、小さな字が読めなくなっている。そのため、父に何か説明をするときにホワイトボードで大きく書いて説明するのだ。訪問してくるケアマネージャーも良く利用するという。

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