都市部狭小地の築41年戸建をリノベ
YKK AP(東京都千代田区)がリノベーションの効果を実証するため実施している「戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト」で、愛知県名古屋市に新たな物件「for LONG名古屋の家」が竣工した。
同プロジェクトは、「全国各地のリノベーション事業者とYKK APが連携して、既存戸建て住宅に『断熱』『耐震』を軸とした性能向上リノベーションを施して、住まいの価値が『窓・開口部』でかえられるかを実証する」もの。今回は12例目で、アイジーコンサルティング(静岡県浜松市)と同社が共働して取り組んだ。
本物件は名古屋市の準防火地域にある築41年の都市部狭小地住宅で、敷地面積は27.29坪。狭小地で課題となる開放感、採光は、リビングを広く取り、螺旋階段や吹き抜けを設けることで対応した。防火エリアのため窓を高性能樹脂窓「APW 330防火窓」に入れ替えたことなどで、住宅の断熱性能は改修前の約9倍、北海道並みの断熱レベルに向上。耐震性は、開口部耐震商品「FRAME II」を採用し、震度6強の地震でも倒壊しない耐震等級3相当に強化した。
新たに追加した構造躯体や内装、建具には、アイジーコンサルティングが運営する林業再生活動に取り組む「JAPAN WOOD PROJECT」で生まれた国産ヒノキ材を利用した。なお、「JAPAN WOOD PROJECT」は地元の森林組合や製材業者と連携して「1本の木材を1件の家で使い切る」デザインモデルを確立しており、社会的な意義を評価されて2020年度のグッドデザイン賞を受賞している。

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