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介護プランを競い合う「P1グランプリ」を開催

介護プランを競い合う「P1グランプリ」を開催

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介護リフォーム事業で業界最大手のパナソニックエイジフリーショップス(大阪府門真市)。プランナーの教育の一貫として毎年1月に開催しているイベント「P1グランプリ全国大会」を紹介する。

外部から審査員

同社が介護リフォーム業界でトップである要因の一つは67名いる「住環境プランナー」の存在だ。
「住環境プランナー」とは、建築士の免許を持ち、なおかつ福祉の資格やそれに相当する知識を持つ設計者。同社では、毎年新規採用を行い、この技術者を育てている。

先月行われた「P1グランプリ」は、その教育の一貫。Pは「プランナー」「プラン」「プレゼン」を意味し、住環境プランナーらは審査員の前で、この1年間に実施した介護リフォーム事例についてプレゼンテーションをする。持ち時間は15分。狙いはプランナー同士を競わせることでプラン力、プレゼン力を高めること。

今回で12回目。北海道から沖縄まで67名が参加。予選を勝ち上がった本選では10名がプレゼンを行った。

最終審査に残った10名の住環境プランナー
最終審査に残った10名の住環境プランナー

10項目の評価軸

審査員は奥田勝則社長をはじめ、社内役員。
さらに、厚生労働省老健局担当者や神戸芸術工科大学相良二朗教授、国立保健医療科学院阪東美智子主任研究官ら外部の有識者も参加している。

審査員の評価は10項目(左表参照)。それぞれの項目について、0点~3点で評価し、その合計点を競う。

病状のヒアリングも

P1グランプリのプランナーの評価項目

例えば、今回発表した住環境ソリューション部東部リフォーム課の田口正浩住環境プランナーは、交通事故によって脊椎損傷し、車椅子生活を余儀なくされた50代男性のリフォーム事例を紹介。
評価項目の(2)に当たる情報については、「障害の程度は左手が少し動く程度で、胸から下の感覚はない...」と細かな施主の身体状況についてヒアリングしたことを報告。
また、評価項目(3)(4)に当たる施主の要望・課題については、「ご本人様には入院中、屋外移動するのに介助が3人、排泄に2人、入浴に5人といったように、多数の人手がかかっていました。
これを課題と考え、退院後の自宅生活では、この介助をほぼ奥さん一人で可能とするための"介助50%低減リフォーム"を実施しました」と発表。
 評価項目(6)に関連する内容としては、車椅子からベッドなどへの移動を行うための据置式電動リフトの設置や浴室・トイレのバリアフリーユニット施工、さらには車椅子専用の洗面台、ミニキッチン、強度の高い床材への変更、外出への段差を解消する昇降リフトなどもプランに盛り込み、介助負担を大幅に減少させた。

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