LIXILグループ(本社:東京都千代田区)の2012年度第3四半期決算は、買収したイタリア・ペルマなどの海外事業が牽引し、4~12月の売上が1兆566億円と前年同期比11.5%増、営業利益が380億円と前年同期の倍以上伸びた。リフォーム比率も第3四半期27.7%と、目標に掲げる30%を視野におさめ、順調な伸びを見せた。
藤森義明社長(CEO)は、増収要因として「2013年の住宅業界は上向きに転じ、こうした市況に見合った動き」としたうえ、「ペルマ新規連結効果やハイアールなどの海外事業が牽引した」と説明した。プロユーザー向けの会員制建築資材卸売り店舗を展開する建デポ事業も堅調だった。
第3四半期の営業利益率は6.5%で1.6ポイント改善し、リーマンショック前以来の高い水準となった。2013年3月期の通期予想は据え置き、今期は予定通り進捗し業績は落ち着きを回復した。
最近の株高について藤森社長は「株価が上がると消費者の購買意欲も上がる。市況としてはいい調子が続くと考えている」と、株高持続に期待感を示した。また「リフォームはこれからもっと伸びてくる」と強調、リフォーム事業への取り組み強化を示唆した。
この他、商品開発力・生産性向上、意思決定のスピードアップに向けた組織再編として、従来の「金属・建材カンパニー」と「住設・建材カンパニー」を統合、2013年度から「LIXILプロダクトカンパニー」を新設することを公表した。同社はこれまでコストダウン、人員削減での成長戦略を展開、ある程度形になったことから、新商品・サービスを今後続々投入するなど態勢を整え攻勢に打って出る構えだ。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1655号(2025/07/07発行)1面
-
1654号(2025/06/23発行)25面
-
1654号(2025/06/23発行)25面
-
1654号(2025/06/23発行)23面
-
1654号(2025/06/23発行)23面