大日本木材防腐(愛知県名古屋市)は木材加工方法となるエステル化処理を行った国産材「和錬」を開発し、今年から子会社のリーベ(千葉県船橋市)で販売を開始した。エステル化により反り曲がり割れを軽減。同社が長年携わってきた防腐加工ノウハウを加えた、ウッドデッキなどへの利用に適した木材だ。
ウッドデッキ、ベンチ、小屋に和錬を使用
大日本木材防腐&リーベ
エステル化とはポリオールと呼ばれるアルコールの1種とカルボン酸を加圧注入することにより、アルコールとカルボン酸、木材内のセルロースとカルボン酸が反応を起こしエステル樹脂を生成する。これにより湿気による含水率変化を抑え木材の形状変化を軽減させる。
腐朽菌・シロアリへの耐用年数は約30年を想定している。基本は杉での対応となるが、桧などの他樹種は応相談。ウッドデッキやベンチなど外での利用が推奨とされる。
同製品は約6年前から開発を開始。木材加工方法としてエステル化は存在していたが、国産材を使用しての商品化は同社が初めてだ。
「長年国産材は外材に価格競争などに負けてしまっていました。ですが、エステル化を行い高耐久で安定した付加価値を国産材につけることで、持続可能な森林資源の活用ができるよう広まっていってほしい」と環境科学グループ東日本工場営業チームリーダーの市岡隆治氏は話す。

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