クローズアップ建材 各社各様、トイレの除菌
自動除菌で手間なく清潔トイレ
ウイズコロナの時代、手洗い、うがいに加え、生活の場面場面で除菌や消毒をルーチンとしている人が増えている。家庭では、家族が毎日、何度も使用するトイレの掃除にかける時間、頻度が増しているという。
トイレスペースの汚れの防止は、これまで「目に入ってくる問題」としてユーザーの関心も高かった一方、「目に見えない存在」を防ぐ除菌については、あまり重視されてこなかった。しかし便器の黒ずみや縁周りの汚れ、嫌な臭いは、繁殖したカビや雑菌が原因となっている場合が多い。その対策として、各社ともトイレ内のカビ・雑菌の付着を自動で予防する除菌機能を提供している。各社の除菌の効果や違いをしっかり説明し、清潔なトイレ環境を維持できる高付加価値なトイレリフォームにつなげたい。
菌の繁殖を抑えて汚れも抑制
トイレ掃除では、気になる汚れを洗剤を付けたブラシでゴシゴシ削り取って落とせばよい、と考える人も多いが、汚れが目に付く時には便器内は雑菌の繁殖場となっている状態だ。最新の「除菌機能」を搭載したトイレでは、使用後、あるいは使用前のプレ状態からも便器ボウル面に除菌効果のある水をミストしたり、便器内にイオンを発生させて浮遊菌も含めて除菌。また、衛生的に使いたい温水洗浄ノズル部分にも自動散布し除菌するなど、各社各様の除菌技術が投入され、トイレの汚れを抑制する。
なお、各社とも洗浄後に菌を99%以上抑制する試験結果を得ているが、今回の新型コロナウイルスに対して直接の効果や効能などについては示していない。提案時には注意しよう。
- 定期的な散布できれいが長持ち
- きれい除菌水[TOTO]
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主な搭載品:ネオレスト・レストパル・GG・ウォシュレットアプリコット等
TOTOは、きれいの敵は「菌」と考え、キッチンや洗面台でも使われる「きれい除菌水」をトイレに搭載。使用前のプレミストで、便器ボウル面に除菌水を自動で吹きかけ、さらにトイレ使用後、また8時間使用しない時にも自動でミストする。目に見えない菌や汚れを分解し、黒ずみ汚れに変化することを抑制する。ウォシュレットのノズル部分も自動洗浄、除菌する。
「きれい除菌水」は、水中の塩化物イオンを原料とする次亜塩素酸が含まれた電解除菌水。水道水を電気分解してでき、時間がたつと元の水に戻る。薬品を使わず、環境にもやさしい。

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