YKK AP(東京都千代田区)は新体制方針説明会を行い、4月に就任した魚津彰新社長が新経営体制における方針やビジョンを発表した。
2030年に向けた新しいビジョンとして掲げたのは「『Evolution 2030』Architectural Productsの進化で、世界のリーディングカンパニーへ」。それを実現する3つの方針として「地球環境への貢献」「新たな顧客価値の提供」「社員幸福経営」を打ち出した。
魚津彰社長
2024年度に木製窓発売予定
「新たな顧客価値の提供」では、2024年度に木製窓を発売予定であることを発表した。「これまで他社に先駆けて樹脂窓を強化し、投資して普及啓蒙してまいりましたが、その先にどういう窓が必要なのかと考えました。サステナビリティ、防火、さらなる高断熱化、住まわれるお施主様のランニングコストや家の資産価値を考えると、木製窓を販売していきたい」と魚津社長は語った。
同社の販売窓数の素材別構成比率(国内・住宅)は、2022年度の推定で樹脂窓32%、アルミ樹脂複合窓44%、アルミ窓24%。それを2030年度には木製窓20%、樹脂窓50%、アルミ樹脂複合窓30%で、高断熱窓100%を目指す。
また、家一棟トータルの断熱を推進することも発表。「窓の高断熱化を進めてまいりましたが、住まうお施主さんにとっては窓だけでは快適性・健康性に到達できない」と魚津社長。壁、屋根、基礎などの断熱構造商品と断熱設計、工法、コンサルティングなどを組み合わせた「外皮トータル断熱ソリューション」を開発・提案していくとした。
これらの新たな施策を既存事業の成長とともに進め、2030年度以降には売上高1兆円規模、営業利益率10%以上を目標として掲げている。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
1654号(2025/06/23発行)23面
-
1654号(2025/06/23発行)23面
-
1654号(2025/06/23発行)10,11面
-
1654号(2025/06/23発行)8,9面
-
1654号(2025/06/23発行)6,7面