三協立山(富山県高岡市)のリフォームネットワーク「一新助家」が断熱改修提案を本格化する。この度、パナソニックと共同開発した断熱リフォーム商品が完成したことから、北海道と北東北を除く加盟店で提案活動をスタートさせた。加盟店内で主体となっている窓のリフォームから一歩踏み込んだ快適な部屋づくりを推進させる。
熱の出入りが大きい壁を強化
今回販売を開始したのは、パナソニックの壁用断熱パネル「プラメイクウォール」と三協立山の内窓「プラメイクE」を組み合わせて施工することで、部屋ごとの性能向上を実現する商品。断熱パネルは冷蔵庫で使われている真空断熱材を採用することで、13㎜という厚みながら、200㎜のグラスウールと同等の断熱性能を実現した。そこに、住宅で最も熱の出入りが多い内窓設置を加えることで、冷暖房費を10~30%ほど削減できる効果を発揮する。
「壁は開口部の次に熱の出入りが多い箇所ですので、より省エネ性、部屋の快適性を高めるため、窓の改修から踏み込んだ商品提供をスタートさせました」(道正卓哉住宅事業部 リフォーム部部長)
リフォームネットワークの「一新助家」の加盟店はサッシ販売店が主体となっているため、提供してきた性能向上リフォームというと、窓を中心としたものだった。今回の商品により提案の幅が広がることになる。
住みながら施工可能
「壁の工事といっても室内側からパネルを貼るだけですので、大掛かりな工事は必要なく、住みながら工事ができるところが特徴です」(道正部長)
壁パネルは外壁面と面している内壁だけの施工で効果が出るため、壁2面を施工しても1部屋につき2、3日で採寸から仕上げ工事まで完了する。ユーザー向けの参考価格は14畳の部屋で130万円弱(壁・窓の材料・工事費込み)。
1つの部屋を気軽に性能向上
この「プラメイクウォール」「プラメイクE」の同時提案で敷居が高い断熱改修を手軽に、ストレスを抑えて訴求することを狙う。家族が集まるリビングや快適に眠るための寝室など、必要な空間だけをニーズに応じて改修できる点が大きな利点となっている。今後は、各加盟店で早急に施工事例を構築し、訴求活動に弾みを付ける方針だ。
「施工後の効果を加盟店の方々が体感し、その実感をもとにお客様に対するトークができるようになっていただければと考えています」(同部長) 現在の「一新助家」の加盟数は約540社。そのうち、北海道、北東北を除く500社ほどが、同商品の取り扱い対象企業だ。電気料金の値上がりが続く中、今冬から暖房費削減をキーワードにして、徐々に施主への提案が始められていく。

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