有料会員登録で全ての記事がお読みいただけます

キッチン市場混乱続く、他メーカーへの振り替え相次ぐ

キッチン市場混乱続く、他メーカーへの振り替え相次ぐ

このエントリーをはてなブックマークに追加

 キッチン品薄の混乱が収まらない。消費増税前の駆け込み需要が発生していた最中、LIXILの工場損壊、TOTO新商品の不具合が重なり、商品が入らない状況が続いている。クリナップやパナソニックなどのメーカーも納期遅れが発生しており、まだ問題は収まりそうにない。

 2月14日から16日にかけての大雪で関東・甲信地区各地の工場で屋根の損壊が相次いだ。LIXILの深谷工場もその1つ。同工場はシステムキッチンの主力製造場であり、一部の加工およびラインが被災。稼働できない状況に陥った。他工場の能力増強、同工場内のライン移設を進めているが、新規受注は停止。受注再開は4月中旬以降から順次開始する方針だ。

増税前の需要増の時期に各社の不具合が重なった

▲増税前の需要増の時期に各社の不具合が重なった

 この工場損壊の情報を受け、他メーカーキッチンへの商品転換が相次いだ。そんな折、TOTOの新クラッソで問題が発生。自社工場での扉塗装を実現した独自新塗装技術の不具合で生産数を計画通りにあげられず、また旧商品との同時生産による効率低下もあり、受注から納期まで3カ月以上かかる状況。キッチンの新規受注を全シリーズで停止した。

 リフォームの主力商品であるキッチンが納品されない状況に、各リフォーム会社からは悲鳴があがっている。「LIXILの問題は3月前でしたので、お客様には無理をいって商品を変えてもらうなど、大分沈静化しました。ただ、TOTOに振り替えたものもあったので、大変でした。ただでさえ消費増税で需要の落ち込みが考えられ、そこに拍車がかからないか心配です」(ホームテック、石原直之取締役)
 「3月は予定の金額に何とかいけましたが、4月に1億6000万円ほど持ち越し。倉庫にあった商品で対応するケースもあります」(フレッシュハウス、舟久保久リフォーム本部本部長)

 各リフォーム会社で3月をまたいだ受注残がある中、早期の混乱回復が望まれる。

毎日ニュース配信中!リーフォーム産業新聞公式LINE

リフォーム産業新聞社の関連サイト

閉じる