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屋根事業者が太陽光トラブル防止に挑む鶴弥

屋根事業者が太陽光トラブル防止に挑む 鶴弥

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相次ぐ太陽光発電システムのトラブルを防止する新しい施工ネットワークが2010年10月1日にスタートする。手がけたのは粘土瓦メーカーの鶴弥(愛知県半田市)だ。「鶴弥ソーラープロジェクト(仮称)」と名付けたこの取り組みは太陽光発電システムメーカーの長州産業(山口県山陽小野田市)と全国の屋根工事事業者で、安心できる太陽光発電を提供するもの。工事会社は既に100社が参加しており、最終的に約120社を組織する計画だ。

「鶴弥ソーラープロジェクト」の仕組み

工事品質アップの資格制度

「鶴弥ソーラープロジェクト」を企画した背景には、太陽光発電システムに関するトラブル増加がある。2009年から国の補助金が復活したと共に、売電価格の増額で需要は急速に高まったが、施工については一部、屋根工事になれていない人々が作業を行うケースが増加。施工中の事故や雨漏り等のトラブルも多数発生している。その大きな原因とされているのが、メーカーからの施工許可の証、IDを取得すると、誰でも屋根上での設置が可能であるという点だ。

そこで「鶴弥ソーラープロジェクト」は工事品質を向上させ、現出しているトラブルを防止していくことを命題にスタートした。参加には屋根工事に関しての資格制限をもうけた。もちろん今までもメーカーごとにIDという資格を取得しなくてはいけなかったが、屋根に関する専門資格はほとんど必要なかった。たとえ屋根工事のプロが施工する場合はあっても、工賃だけを受け取り、仕事を行う形が一般的だ。

トラブル対応の窓口も開設

もちろん、リフォーム会社がプロジェクトに参加する屋根事業者に太陽光発電の設置を依頼することもできる。提供できるメーカーは各屋根工事事業者により異なるが、長州産業の太陽光発電システムが基本だ。万が一のトラブルの際には鶴弥と長州産業の双方で対応する体制を構築しており、消費者にも安心を提供できる。

今後、より太陽光発電システムが普及していく上で、屋根のプロによる施工は必須の項目。現状では技術を持ちながら、それを生かせていない屋根工事業者も多く、同プロジェクトではそうした工事業者が元請けとなり、地位向上することも目的の1つに掲げている。鶴弥はスタートに向け営業を行うための情報やツールの提供も行っていく。

今回のプロジェクトの推進で太陽光設置の新たな仕組みを構築する考えだ。

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