LIXILグループ(東京都千代田区)は4月、4つのテクノロジー事業と日本市場に特化した事業からなる組織変更を行った。同社の藤森義明社長兼CEOは、就任時から3つの"フェーズ"を改革目標に定めている。
第1フェーズの"統合基盤の確立"では、国内の5つの事業会社をLIXILとして統合。第2フェーズの"成長体制の確立"では、グローエ、アメリカンスタンダード等の欧州、アメリカのNo.1企業のビジネスブランドを獲得。そして最終目標の、"真のグローバルカンパニー"となるための第3フェーズが、4月に始まった。
今回はそのスタートに当たり、グループ各社の企業体は残した上で、水まわり、住宅建材、ビル関連、キッチンという製品を軸とした4つのテクノロジー事業と、日本での販売・サービスを担うカンパニーから成る組織に再編した(左上表参照)
「私たちは、今までのような住宅資材の調達等から、"技術"を磨いてお客様に提供する会社となるため、"テクノロジーカンパニー"としての体制を整えました」(藤森LIXIL社長兼CEO)
さらに同社は、ガバナンスの陣容にもグローバルマネージメントを反映させた。
「今までの意思決定機関である、当社の取締役会は、ほとんどが日本人でした。しかし今回、新しいビジネスモデルのリーダーたちと主要な機能軸のファンクションリーダー10人が、チームを組んで臨みます。日英伊米のグローバルで多様性に富んだ組織です」
また"グローバルに通用する文化改革"を実施し、"世界共通の人事制度"を導入した。「世界150カ国の社員を共通の評価システムで評価し、真のグローバルカンパニーにふさわしいビジネスリーダーを育ていきたいと思っています」
同社はこの新たな事業モデルで、海外比率を40%から60%以上に高める。それにより、第1フェーズ開始の2011年度539億円だった海外売り上げを、2020年度1~1.5兆円に上げることを目指す。

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