三協立山(富山県高岡市)は2025年5月期の決算を発表し、連結最終損益は23億円の赤字となった。前年の10億円からさらに赤字幅が拡大。特に欧州のEV向け販売量が減少。低収益事業の改革が遅れて営業赤字を補えなかった。
連結の売上高は、アルミ地金市況に連動した売上増加や国際事業での為替影響で1%増の3594億円。一方、利益面では、営業利益が同59%減の15億円、経常利益も同75%減の9億円と落ち込んだ。
売上の半分を占める主力の建材事業は、価格改定や、25年4月の建築基準法等の改正による一時的な新設着工の駆け込み需要があったものの、エクステリア市場縮小などにより、売上高は同2%減の1786億円。セグメント利益も同2億円の減収減益となった。
住宅リフォーム関連では、国の省エネリフォーム支援を受け、簡単工法のリフォーム商品「ノバリス」のサッシの売上高は前期比が135%、玄関ドアが同109%と拡販した。
また同社は、2025年5月期から3年間の中期経営計画の見直しを公表。今後も建材商品の生産量の大幅回復は見込めないとして、最終年度の27年5月期の営業利益を110億円から70億円に下げた上、欧州子会社の人員リストラ、工場の土地建物の一部売却なども明らかした。
26年5月期通期は、価格改定による粗利増加などを見込み、売上高は同2%増の3700億円、営業利益は同158%増となる40億円、純利益3億円の黒字化を予想している。

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