大工だった先代から60余年にわたり若桜町の地域に根ざしている中村幹工務店(鳥取県八頭郡)の近況について、同社の中村健司社長に話を聞いた。
「今年は屋根と外壁の工事が多く、昨年の倍以上となっています。屋根は春の強風や昨年の雪害が影響して、15件程度の依頼がありました。まだ待ってもらっている工事もあります」。
「外壁工事に関しては、建築して15〜20年たち、ちょうど塗り替え時期を迎えたお宅が多いようですね。8割がたがOBです」。
「OBのお客様は地域に約150世帯いらっしゃいます。集客に関しては、チラシをまいていた時期もありましたが、反応はほとんどありません。今では新築した家の周辺エリアに3000部程度、見学会のお知らせを出す程度です。本当のところ、チラシを出さなくても30組くらい集まるんですけどね...。結局、来場されるのもお得意様が多く、新規客になかなか手が回らないのも実情なのです」。
「ネット集客にも関心がなくもないのですが、ネットからのお客さんは質が低いといわざるを得ません。比較検討を前提に入ってきますから、追客する手間が正直惜しい。何かいい方法があると思うのですが...」。
「新築とリフォームの売上構成比は、昨年だと新築7、リフォーム3の対比でしたが、今年は半々くらいで推移しています。リフォームは200~600万円の大型受注が増えています」。
「今後のことで考えているのは、古材を使ったインテリアの製作と販売です。今までも端材を使ってテーブルなどは作ったことがありますが、もう少し踏み込んだ形式にしたい。地元の若桜材を使った新築やリフォームにも力を入れています」。

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