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ケイアイスター不動産、中古再販年間215棟達成

ケイアイスター不動産、中古再販年間215棟達成

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埼玉・群馬・栃木など北関東を中心に年間約1000棟の新築住宅を供給するケイアイスター不動産(本社・埼玉県本庄市)。新築事業が中心ではあるものの、最近では中古住宅流通にも積極的に取り組んでいる。塙圭二社長にストック分野での営業戦略について聞いた。

再生ビジネス展開

 ―――2011年度の売上高は219億円で、新築の販売戸数は946棟でした。近年では毎年100棟近く数を伸ばし、北関東では有力ビルダーの一社です。新築が主体ではあると思いますが、リフォーム分野についてはどんな営業を行っていますか。
いわゆる一般的な請負型のリフォームというもはやっていません。ストック分野で取り組んでいるのは中古住宅を仕入れてリフォームして再販する事業を手掛けています。

 ―――どれくらいの戸数を販売していますか。
前期実績では215棟になります。売上高にすれば約41億円。この再販事業は10年ほど前から行っています。

 ―――売上高の2割程度を占めていますね。年々実績を増やしてきているわけですか。
2009年度には165棟で売上高約26億円、2010年度には242棟で売上高39億円。数の増減はありますが、売り上げは少しずつ伸びてきています。

高崎市にある中古再生販売を行う「リノプラハウス」の店舗
高崎市にある中古再生販売を行う「リノプラハウス」の店舗

全国トップレベルの実績

 ―――地場有力ビルダーで大阪のフジ住宅や青森のハシモトホームなどが同様の中古住宅再販を手掛けていますが、200戸を超えるような実績は全国的に見てもかなり多い方ですね。具体的にはどのようなビジネスモデルですか。
リノベーションプラスアルファという意味を込めて「リノプラ」というブランド名で行っています。物件は競売物件を落札して仕入れています。新耐震以降かどうか、エリアはどこかといった視点で物件を選んでいます。

 ―――住宅のタイプはやはり戸建てですか。
7割がマンションになります。エリアは東京、神奈川が中心。その仕入れた物件に表層的なリフォームをして仲介会社に協力してもらって販売を行っています。リフォーム費用は150万円程度です。

 ―――価格帯はどれくらいのものが中心ですか。
平均で言えば1900万円くらいですね。販売は基本的に仲介会社に協力してもらっていますが、群馬県高崎市には「リノプラハウス」という店舗を構えて直販も行っています。この事業部はメーンの営業マンが4名。その他、リフォームについてはデザイナーが協力しています。

中古流通は進むか?

 ―――毎年数多くの新築を手掛けていると、OBからリフォームが発生しますが、それには対応しないのですか。
30年のアフターサービスということで、カスタマーサービス課が対応をしているのですが、まだ新築でも新しいものが多いため、請負のリフォームはほとんど行っていません。業者を紹介するというケースが多いです。

 ―――国は新築事業よりもこれからはストック事業ということで、中古住宅の流通やリフォームに重点を置いていますが、今後はストック分野への取り組みについてはさらに強化しますか。
今年の7月に、設立当初は行っていて、一時中断していた不動産仲介事業を再開しました。中古が動けばリフォームもついてくるでしょう。ただ、再販事業は正直なところ利益を出すのがなかなか難しいということは感じています。

というのも、今は新築市場の価格相場が下がってきていますので、リノベーション物件や中古物件との価格差があまりないという地域もあります。こういったエリアではなかなか中古住宅の流通が進みません。

 ―――新築分野では今後の消費増税で駆け込み需要がありそうだという見方も出てきています。
それはあると思いますね。ただ、そのあとの落ち込みをどうカバーするのかという戦略が必要ですね。まずは今期、新築で1000棟。中古再販を含めて240億円の売上高を目指します。


会社概要
設立 * 1990年 / 所在地 * 埼玉県本庄市 / 資本金 * 8700万円
年商 * 219億円 / 事業 * 新築(分譲・注文)、中古再販、不動産 / 社員数 * 356名
拠点 * 埼玉(本庄、坂戸、深谷、熊谷)、群馬(高崎、前橋、伊勢崎、太田、桐生、リノプラハウス)、栃木(小山、足利、佐野、宇都宮)、茨城(古河)、東京(港区、江戸川区)
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