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リフォームビジネストレンド2021《アフターフォロー》Withコロナ時代「OB囲い込み」力で差を付ける

リフォームビジネストレンド2021《アフターフォロー》Withコロナ時代「OB囲い込み」力で差を付ける

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リフォームビジネストレンド2021

テーマ:アフターフォロー

リフォーム業の基本はOBからのリピート、紹介をいかに増やせるか。いまだ終わりの見えないコロナ禍では、新規開拓も重要だが、既存顧客のリフォーム需要を取りこぼさないことだ。2021年、改めてOB顧客の囲い込みが重要性を帯びてくる。

リメンテプラス
定期メンテの専門会社立ち上げ 工務店の点検を代行

人工温泉システム、浄水器販売やドローン事業を手掛けるオアーゾ(長野県長野市)と、県内を地盤に年50棟以上の新築物件を建てる熊木住建(同)は、リメンテプラス(同)を共同で設立した。主に長野県の北信地域を中心に、アフターメンテナンスの人手が足りない工務店向けに代行業務を行う。

新たに設立したリメンテプラス新たに設立したリメンテプラス

手掛ける基本的なサービスは竣工後10年間の定期点検サービスで、価格に応じて3プランを用意している。例えば、一番金額の高い50万円(1棟ごと10年間)のコースでは定期点検の他、10年分の浄水器使用料、白アリ点検、ドローンによる屋根の調査、排水溝清掃が含まれたパッケージサービスとなっている。35万円(同)、25万円(同)のコースとなるとサービス内容が減っていく。3コースともに、住宅の構造体、塗装などの定期点検を実施する。

50万円、35万円コースでは、浄水器を付けることが可能。2年に1回のカートリッジ費用と交換工賃も含め、10年間使用できる。

目指すのは、工務店の御用聞き。新築棟数も増える半面、OB顧客のフォロー業務が出てくる。もしくは、新築棟数も減りOB顧客のフォローまで手が回らない工務店もいる。

「新築棟数が年10棟未満の会社は、1、5、10年の定期点検以外でお客様の家になかなか伺えていない場合もあると思います。さらに、お客様のもとには訪問販売や火災保険を悪用する悪徳な会社が訪問してくる問題もある。それを知らずに工事契約をしてしまうお客様もいらっしゃいます。そういったお客様に『リメンテプラスに相談してください』と言えるようにします」(オアーゾ宮尾聡社長)

10年間かけてしっかりと関係づくりをすることによるメリットは、住宅事情の変化をいち早く得られること。リフォーム需要のみならず、家族の変化や引っ越しに伴う不動産売買、買取再販などにもつながる。
「住宅のことを相談しようと思った際に、毎年訪れるリメンテプラスに相談してもらえるのが理想。ご相談いただいたら、契約している工務店に連絡、報告し、時間や人手が足りない場合は手数料をいただいて請け負うことも考えています」(宮尾社長)

なぜこのようなサービスを始めたのだろうか。それは、長野県からハウスメーカーが撤退したり、新築を建てた会社が消滅し、アフターメンテナンスを受けられない施主、サービスに手が回らない工務店が増加しているからだ。
「相談先がいない、わからないお客様がおり、人手不足で工務店を取り巻く環境も厳しさを増しています。そうした工務店の中には、行きたくても現状の業務で忙しく、なかなか伺えていない場合もあり、その事がお客様の不安にも繋がり、放置すると工務店との関係性も悪化します。その不安を解消しながら工務店とお客様の間を取り持つ橋渡し役になれればと考えています」(宮尾社長)

今年1月から希望企業を探す。年30社、80棟ずつ増やしていき、年1000棟を点検するのが目標だ。

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