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共立理化学研究所、10分でアスベストを調査

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共立理化学研究所、10分でアスベストを調査

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水質検査薬の開発を行う共立理化学研究所(神奈川県横浜市)はこのほど、アスベストの検出キットの販売を開始した。従来、時間とコストがかかっていたアスベストの含有測定をわずか10分で行うことが可能となった。

共立理化学研究所 キットで計20回の測定を行える

キットで計20回の測定を行える

日本ではアスベストによる健康障害の予防対策のため、2005年に石綿障害予防規則を制定。作業前のアスベスト含有事前調査などが必要になった。ただ、調査等が適切に行われていない実態から20207月に同法律は改正。アスベストの含有を設計図書等の文章と目視で調査することが義務化された。施行は今年の4月からとなっており、2023年には厚生労働大臣が定める講習を修了したものの調査なども義務付けられる。

今回の検査キットはアスベスト調査の強化等を背景に、広島県立総合技術研究所保健環境センターの特許技術を用いて誕生した。

キットには2種類の試薬とカップ、さじなどが含まれており、計20回の測定を行える。測定できるのは、レベル1と呼ばれるアスベスト含有吹き付け材とレベル2のアスベストと含有耐火被覆材、断熱材など。レベル3の成形板は対象外となる。

実際の検査は、試薬の液体を透明の袋に入れた後、粉末状の試薬を投入。最後に、検査したい材を入れて振るだけ。アスベストが含有されている場合、約10分後にうす桃色から濃い桃色に変色する。

「アスベストが含有しているか、経験のない方だと見逃すケースもあり、調査分析機関に出すと時間と費用がかかります。その前のスクリーニングなどに使ってもらえれば」(開発部・永井孝氏)

価格は12000円。今後は、成形板にも対応する試験薬の開発にも取り組む方針だ。

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