防音室の設計・施工を手掛ける環境スペース(東京都渋谷区)の業績が好調だ。2021年3月期の年商8億8000万円から、今期は12億円へ増収を見込む。音楽スタジオやホール、クリニックだけではなく、コロナを機に個人宅の人気が向上。年間施工件数は前期の178件から今期は250件に、売上も前期の7億400万円から今期は9億6000万円に拡大。なぜ防音工事は注目を集めているのか。
【リポート/編集部 後藤梓】
「外」の趣味を「室内」で
「個人の方で自宅の防音を強化したいと考えている方は、楽器を演奏したいからなど音楽関係の方だけではありません。巣ごもり需要が高まり、よりさまざまな要望が寄せられるようになりました」と語るのは嶺島伸治社長だ。
同社に寄せられる問い合わせは「昼間に睡眠をとるので、通りかかる車や工事の騒音がうるさくないようにしたい」「静かな環境でテレワークに集中したい」「仕事の電話やオンライン会議の音声を、家族に聞かれないようしたい」など生活や仕事に関する内容のほか、外で楽しんでいたことを家で心置きなくやりたいという要望もある。趣味も、「大音量で周囲を気にせず映画を観たい」や「家でカラオケをしたい」など幅広い。
同社が特に注目しているのはゴルフだ。クラブと地面がかするダフリ音や床にボールがあたる衝撃音も抑えられるよう室内を設計し、シミュレーターも設置する「自宅でGOLF(ゴルフ)」サービスも手掛けている。
ゴルフ人気の高まりに注目し、自宅で楽しめるサービスに注力

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