下請けから元請け化、工務店の進出など、外壁塗装業の競争が激化している。「相見積もりはたくさんあります」と、どの会社の経営者も口をそろえる。そうした競争から逃れ、安定した売上を確保するために、差別化を打ち出す専門店が増えてきた。いずれも本紙初登場となる、4社のユニークな取り組みを紹介する。
【リポート/編集部 芦原拓】
CASE 2
ウェブ販促強化
年300棟を手がけ、1店舗で5億円を売り上げるのはエース(大阪府豊中市)だ。オンライン集客が奏功し、売り上げは前期からほぼ倍増となった。
自社サイトで4回塗りの見積もりが出せる
「前期は受注がガタ落ちし、塗装の代わりに除菌サービスを始めたが利益になりませんでした」と、長谷川昭人社長は振り返る。危機感を覚えた長谷川社長は、2021年秋に自社ウェブサイトをリニューアル。直近の9カ月間のウェブ経由の問い合わせは、前年比150%となる220件に増えた。成約率もかつては5割だったが、6割近くに上がっている。
同社がウェブサイトで手を入れたところは主に2カ所。一つ目は「料金シミュレーション」による計30パターンのオンラインでの価格出しだ。まずはウェブ画面上のブランクに1階の坪数を記入。次に住宅の階層を選ぶ。そして4回塗りの「美守壁プラン」、または3回塗りの「標準プラン」のいずれかを選択。そこからさらに耐候年数や保証年数に応じた計10種類のプランのなかからひとつを選ぶと、目安となる料金が表示される。所要時間は10秒。

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