現調時の経費を40%削減
nat(東京都港区)はAI測量アプリ「Scanat」の提供を開始した。従来、半日~1日かかっていた現場調査が、約10分で測量可能になる。若手社員1人でも調査できるため、1件あたり約40%の経費削減につながる。
「Scanat」でスキャン後のイメージ
Scanatは、ビデオを撮影するように室内や外壁、家具をスキャンするだけで計測できるアプリ。計測データは3Dモデル化しての保存が可能。点群やメッシュなどのデータに変換でき、パソコンに出力して共有することができる。
東京都の精度検証では、誤差がメジャーの計測と比べ2%以下となり、ミリ単位での計測を実現する。引っ越しの見積もりや中古賃貸マンションの3Dモデルの作成、資材の搬入経路確認などでの活用も想定している。
ミリ単位で測量された3Dモデル画像
アプリを開発したきっかけとして「リフォーム時に複数のスタッフを現場に派遣して、計測し、図面を作成している企業が多くいると感じました。受注するか分からない中で時間をかけて見積書を作成しているという現状を、最先端の技術で解決したい思いから開発しました」と劉栄駿社長。
「LiDARセンサー搭載機種は限られますが、フェイスIDのように一般の機種にも搭載される時代がきます。このアプリの最終形は、消費者自身でスキャンして、それを業者にパスできる世界。消費者が持つようになれば、業者は経費をかけて現地調査に行かなくてよいプロセスを作っていきたいです」(劉社長)
料金は月払9000円もしくは年払7万2000円。対応機種はiPadPro、iPhone12Pro、iPhone13Pro。今後はCAD変換機能を追加する予定で、2023年までに500ID、6年後には3万5000IDを目指す。
劉栄駿 社長

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