新型コロナ感染拡大から2年が経ち、リフォーム事業者は集客の要である「イベント」を再開し始めている。だが、依然として市中感染が収まらない状況の中では従来のような人が密集する大規模集客は避けたい。そこで各社が取り組んでいるのは、少人数でも受注見込みが高いお客さんを集めるイベントだ。
接客時間15分→1時間に増やす
コロナ前後で、集客イベントの内容を大転換。規模を大胆に縮小しながらも、売上を伸ばしている会社がある。東陽住建(愛知県一宮市・年商7億9000万円)だ。同社は3年前まで毎月1回、土日の2日間にわたり大がかりなイベントの開催を恒例行事としていた。
例えば、そのうちのひとつ、「肉フェス」は、地元の肉屋から大量に肉を仕入れ、社員が焼いて来場者にふるまうという内容だ。大道芸人らを呼ぶなどして、1度のイベントで250~300組が来場。家族連れも多く600、700人ほどでにぎわっていた。「社員もお客さんも一緒になって盛り上がる。その分、アポもたくさん取れていた」と、中井義也社長は振り返る。
これがコロナ禍の緊急事態宣言の発令をきっかけに一気に中止を余儀なくされた。そうしたなかでも、資本力のあるライバル企業はチラシの量を増やすなどして攻勢に出ていた。「このままではあかん」。自社だけが歩みを止めるわけにはいかない、と危機感を覚えた中井社長はイベントを継続する代わりに、その内容をガラリと変えることに決めた。

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