リフォーム業界実態調査
見積もり編
衝撃吸収フロアーで転倒防止
障がい者ができる限り自立した生活が行えるように改修する「ケアリフォーム」を手がける武藤技建(福岡県福岡市)。同社のリフォームは住設単体の交換にとどまらないケースが多い。発注するのは介護者だ。例えば、自身でトイレに行くことが困難な要介護者向けに、寝室のベッドの横にトイレを設置するといった特殊な提案を行う。トイレだけにとどまらず、手すりを付ける、床や壁を張り替えるといったさまざまな改修を伴い、価格が200万円に及ぶことも。
寝室にトイレを設置する場合の見積書。
トイレ単体の交換だけでなく、顧客の予算の範囲内で床や手洗い器の設置も加えた
こうした場合、見積書にどの部分の改修にどれだけの費用がかかるのか、項目を明瞭にして消費者に理解してもらうことが重要だ。
寝室にトイレを設置した事例では、設備機器がTOTOのベッドサイド水洗トイレと混合水栓で42万5400円に。加えて、排泄する際の転倒リスクもあるため見積書には、床が柔らかい衝撃吸収フロアーへの改修も加えた。手洗い所の設置を含めて総額約130万円の工事となったが、受注することができた。ポータブルトイレの利用がなくなった、と介護者にも喜んでもらえた。

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