全国各地の古民家解体で出た古材を店舗デザイン等に生かして再利用・施工する山翠舎(長野県長野市、前期売上10億2000万円)。古材は「古木(こぼく)」としてストックしており、在庫は5000本を超える。「古民家を循環させてサステナブルな経済の仕組みを作る」と話す山上浩明社長に話を聞いた。
捨てるものに新たな価値を
古木を施工に再利用
古木を利用したレストラン「Trattoria Quattro Ragazzi」(東京都目黒区)の内装。梁が空間に落ち着きをもたらす
「朽ちてゆくだけの空き家を新たな価値に変換する」ことを掲げ、同社では古民家を解体してできる古木を店舗デザイン施工に活用している。
例えば同社が手がけた都内の飲食店では、古民家で使われていた梁を内装のアクセントとして取り入れたり、カウンターに再利用している。建物よりも古い木の質感が、室内空間に落ち着きと視覚的な暖かさをもたらす。
古木は古民家の解体によって集めており、通常300万〜500万円かかる古民家の解体を相場より安く請け負う代わりに古木を回収する。状態がいい古民家は無料で解体することもある。

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