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最優秀賞に小川氏の「NAGI」成安造形大学の7人が新レンジフードを発想

最優秀賞に小川氏の「NAGI」 成安造形大学の7人が新レンジフードを発想

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学生がコンテスト形式でレンジフードデザインNo.1を決める「R-1グランプリ」が2月18日に滋賀で開催された。見事最優秀賞に輝いたのは、小川夕貴さんの「NAGI」。和風の空間にも合うように水面を表現した照明といびつな形が従来にはないデザインと評価された。今後、同作品は製品化される予定だ。

HEJ×成安造形大学 「NAGI」小川夕貴氏最優秀賞「NAGI」小川夕貴氏

HEJ×成安造形大学 「面の流れのような レンジフード」 DZKRI RAHMAT氏優秀賞「面の流れのようなレンジフード」DZKRI RAHMAT氏

HEJ×成安造形大学 「パズルレンジフード」中尾七海氏優秀賞「パズルレンジフード」中尾七海氏

同コンテストは、レンジフードメーカーのHEJ(滋賀県大津市)と成安造形大学(滋賀県大津市)が産学連携プロジェクトとして企画。「The only rangehood design」をテーマに成安造形大学の学生たちが自由な発想で、作品を作り上げた。中間発表を経て当日は7人の学生がプレゼンを実施。既存の枠組みにとらわれない発想の作品が相次いだ。

最優秀賞を受賞した小川さんは、和食の割烹など和モダンな空間には現状のレンジフードは違和感があると問題提起。レンジフードを隠さずに主役とするという考えをベースにデザインを構想した。カバー部分は波打つようなフォルム(写真(1))とし、カバーの隙間から、水面を表現した照明が天井に映し出される仕組みになっている。今後、同作品はHEJが製品化。7月に東京ビッグサイトで開催するリフォーム産業フェアで展示する予定だ。

HEJ×成安造形大学 プレゼンを行った7人の学生と審査員らプレゼンを行った7人の学生と審査員ら

HEJ×成安造形大学 最優秀賞を取り喜びを表す小川夕貴さん最優秀賞を取り喜びを表す小川夕貴さん

審査員長をつとめたSTUDIO KAZの和田浩一氏は総評として今回のコンテストの意義を次のように語った。

「日本の『衣食住』の『食』は世界に誇れる文化がある。『衣』の部分もパリコレに出る人がいるなど、世界に進出している。ただ、住文化は遅れており、独自文化で世界に出せるものではありません。しかし、コロナの3年間で、人々は家をどうにかしないといけないと考えるようになりました。そこに僕らが何を提供できるかというとオンリーワン。その人のこだわりをカタチにしていく必要があり、実際、少量多品種の製造が今は可能です。ただ、現状キッチンは大量生産となっており、お客さん側と提供する側の意識の乖離があります。デザインの力でその差を埋められたらと思います」

コンテストを主催したHEJの奥田在弘氏は、「枠にとらわれないで生きようと思っていましたが、自分自身、枠にとらわれていたと気づかされました。新しい目線の重要性を感じたイベントでした」と語った。

HEJ×成安造形大学 HEJ 奥田在弘氏HEJ
奥田在弘氏

同コンテストは、来年以降も継続を予定しており、産学連携の輪を広め、より拡大してく方針だ。

HEJ×成安造形大学 入賞 「ダイソン風レンジフード」黄思淞氏入賞「ダイソン風レンジフード」黄思淞氏

HEJ×成安造形大学 入賞 「パイプレンジフード」 竹中悠凛氏入賞「パイプレンジフード」竹中悠凛氏

HEJ×成安造形大学 佳作 「岩のようなレンジフード」 川邉晃氏佳作「岩のようなレンジフード」川邉晃氏

HEJ×成安造形大学 佳作 「木で包み込むレンジフード」田中芳明氏佳作「木で包み込むレンジフード」田中芳明氏

《R-1グランプリ概要》
テーマ:「The only rangehood design」 主催:HEJ
応募資格:成安造形大学生
最優秀賞:製品化/優秀賞、入選:HEJパンフレットに掲載 審査とは別にオンラインで人気投票あり
審査員
  • HEJ×成安造形大学 和田浩一氏 (STUDIO KAZ 代表取締役)和田浩一氏
    (STUDIO KAZ代表取締役)
  • HEJ×成安造形大学 三宅正浩氏 (成安造形大学 空間デザイン領域 准教授)三宅正浩氏
    (成安造形大学空間デザイン領域 准教授)
  • HEJ×成安造形大学 福田善紀 (リフォーム 産業新聞社 取締役)福田善紀
    (リフォーム産業新聞社 取締役)
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