ASEI建築設計事務所(東京都港区)が2020年2月に発売した建設発生土を循環利用した煉瓦が「EDO Brick(エド・ブリック)」だ。
EDO Brickは、東京近郊の建設工事で大量に掘削される関東ローム層の土からできた煉瓦。団粒構造をした関東ローム層の土には、断熱性、蓄熱性、吸放湿性能といった性質があり、焼成後も効果を発揮する。内外装ともに施工可能で、内装用としてはマンションの間仕切り壁などに採用実績を持つ。
内装での施工事例
色は焼成方法の違いで紫がかった茶色と赤みがかった茶色の2種類。基本サイズは幅210×奥行き100×高さ60mm。価格は1個220円となる。
鈴木亜生代表は「EDO Brickを使うと、土の自然な風合いからわびさびがある日本的な表情をつくれます」と話す。
同商品は、コトナ(東京都目黒区)、高山煉瓦建築デザイン(千葉県柏市)、岡本煉瓦(愛知県碧南市)と同社がクリエイティブ・リソースというプロジェクトチームを組んで開発したもの。
粘性が低く、爆裂が起きやすい関東ローム層の土に、三河土を混合することで商品化に成功した。商品名の「EDO Brick」は、江戸の循環型社会に習い、名付けた。
「建設発生土は土木工事で埋め戻しするか、不法投棄されているという現状があります。今回は関東ローム層の土を東京の地域資源と捉え、循環利用を目指しました。建設業界に関わるみなさんと資源の循環方法を考えていきたいと思います」(鈴木代表)
鈴木亜生代表
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