夫はインダストリアル、妻は北欧系が好き。相容れないテイストを上手に混合させて、夫婦共に納得する家になったのが、ルームクリップ主催の「第4回全国理想の住まいコンテスト」1000万円以上リフォーム部門で最優秀賞となった事例「お気に入りの空間で過ごす、家族それぞれの時間」だ。ホームテック(東京都多摩市)のリノベーションブランド、entrie(エントリエ)の建築士である二見奈々絵氏に、どのように家づくりを進めたのか聞いた。
インダストリアルと北欧が共存
3つの収納をまとめてWICに
キッチンはグラフテクト製。壁のグリーンのタイルは、施主がエントリエのモデルルームで見て気に入ったもの
テイストで空間分け
担当の二見氏が初めて会った時には、先に打ち合わせしたリフォーム会社とのミスマッチもあり、やりたいことができそうにないと疲弊しきっていた。そんななかで、インスタグラムなどでエントリエを見つけ、指名でぜひと依頼してきたのだ。
夫は使いたい商材をとことん調べるなど、こだわりが強かった。そして、夫はインダストリアル、妻は北欧系と夫婦で好みが異なる。二見氏の役目は、夫婦のやりたいことを上手にすり合わせていくことだった。「何度もご夫婦で意見が割れました」と二見氏は笑う。
好みの違いが大きいため、まずは空間でテイストを分けることにした。キッチンは夫エリア、洗面室やWIC(ウォークインクローゼット)、収納などは妻エリア、リビングは折衷案といった具合だ。テイストの共通点を見つけるヒントになったのが、オーク材にモールテックスを組み合わせた既存のダイニングテーブル。夫婦どちらも気に入って購入したという。「他の家具もどれも素敵だったので、そのセンスに合わせた提案を心掛けました」(二見氏)

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