簡易施工トイレの取り扱い開始
来年創業70周年を迎える、管工機材・住宅設備機器卸の岡本(東京都新宿区)。"在庫"にこだわり、5つの倉庫から即時出荷システムで対応する。4月には、施工が容易なシステムトイレブースの取り扱いを始めた。
同社は管工機材の販売店から始まったが、その後住宅設備、建材、金物と商材を拡大していった。
現在の売り上げ比率は住設5割、管材4割、その他1割。しかしそれは取引業者の廃業で親しくしていた担当者を顧客ごと引き受けるなど、人と人とのつながりがきっかけだという。「今のようなリフォーム主体の時代に、縦割りの専門販売にこだわっていてはだめだと思います。当社は建築に関わる商材であれば、基本的にどんなものでもお取り扱いをさせていただこうと思っています」と岡本良二社長。
さらに今年、"システムトイレLaCoon(ラクーン)"の取り扱いを始めた。

システムトイレ LaCoon(ラクーン)
「新しい発想の商品で、発注時にプレカットした資材を現場で組み立てるという簡単施工は魅力的でした。1年かけて客先へリサーチを行い、この4月からスタートしました」
簡単な施工研修を行えば1ブース一時間程度で施工が可能な"ラクーン"は、従来より工期の大幅な短縮が可能となる。より迅速な施工のために、社内に"組み立て道場"を作り、サポートも行う。「当社は先代の頃から、新しいことへのチャレンジを積極的に行ってきました。やってみてダメだったら、そこで撤退する勇気さえ持てばいいと思っています」
新宿に設備店がひしめき合っていた時代から2ケタ以上が廃業していったなかで、同社は世話役的な存在。「時代は変化しますが、会社には変わっていいことと変えてはいけないものと両輪あると思います。"儲かればいい"との考えだけでは、長続きしないでしょう」
"迅速であり機動性を持つこと、売り上げを競うよりサービスを競うこと"を社訓に、守るべき伝統を受け継ぎながら、さらなる進化を続ける。

最新記事
この記事を読んだ方へのおすすめ
-
WEB限定記事(2025/07/07更新)
-
1655号(2025/07/07発行)24面
-
1655号(2025/07/07発行)9面
-
WEB限定記事(2025/07/03更新)
-
1654号(2025/06/23発行)25面