提案型ショールームを開設オリジナルの造作キッチンも

スケルトン天井でセレクトショップのような内装に仕上げた

aｰtech（東京都目黒区）は、首都圏のマンションを中心にリノベーションの設計施工を行っている。不動産会社から送客を受けた中古物件の購入客を中心に年間で約180件のリノベーションを施工している。2025年6月期の売上高は約13億円で、前年度に比べ約30％増加した。今年10月には本社に併設する形でショールーム「中目黒リノベ研究所」をオープンするなど、積極的な設備投資を行っている。

集客方法を転換

同社は不動産会社からリノベーションを希望する顧客を紹介され、同社の営業が顧客の要望をヒアリングして提案するという事業モデル。首都圏が商圏。社員数は45名体制。間取り変更を伴う改修がほとんどで平均単価は900万円。前期の500万円以上のリノベ工事件数は約150件。前年度に比べて約15％増加した。

同社は今後さらに成長していくために紹介中心の集客からマッチングサイトや自社メディア・SNSを活用した直接的なデジタル集客への転換を進めていく方針だ。複数のサイトに登録し顧客との接点を増やしている。集客した顧客は、約3000万円の費用をかけ、10月に完成させたショールーム「中目黒リノベ研究所」に案内して提案していく。

有名メーカーの金具や照明はあえて置いていない

顧客とのコミュニケーションを大事にしている

リノベの楽しさを実感

約150平米の中目黒リノベ研究所は、同社の本社が入居するビルと同じフロアにある。最も目を引くのは4台の造作キッチン。サイズだけではなく、天板の素材や水栓などを自由に決められるので自由度は高い。造作キッチンは価格の高さがネックになる場合が多いが、現場で簡単に組み立てられる造りにしたことで、価格を抑えることに成功した。