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昨年度、146戸の中古再生マンションを販売したアート・クラフト・サイエンス(東京都港区・三好満国社長)。「エリア循環モデル」を採用し、商品開発や品質管理に独自のシステムを導入している同社の戦略について、鈴木美紀子取締役企画管理部長に聞いた。
改修前との比較によって、安心感を与えるだけでなく、物件の魅力も際立つ
特定エリアに営業資源を集中
同社では「エリア循環モデル」という一定期間特定のエリアに集中して営業活動を行うビジネスを展開。ターゲットエリアは駅単位で設定し、四半期ごとに見直す。エリアの選定は、不動産の需給バランスから開発の状況、学区など、様々な条件を事前に調査した上で行う。
事前調査は該当エリアの仲介業者との関係づくりも含まれており、会社や支店だけでなく、担当者レベルで取り扱い物件を把握する。エリア選定の際には、どの担当者から何物件を仕入れるのかを含めて社内でプレゼンを行い、稟議にかける。現在は溝の口や宮崎台、戸塚、橋本、藤沢などを重点エリアとしている。
担当者が実際に歩いて確かめた周辺環境は、同社ホームページの「知ってるタウン」というページで紹介。飲食店をはじめ、様々なお店が掲載されており、街の雰囲気を感じることができる。
「住環境も仲介業者も駅ごとに異なります。営業エリアを絞り、その地域に精通することで、商品開発の面でも物件仕入の面でも他社より優位に立つことができます」(鈴木取締役)
改修前の状態をウェブで確認できる
「安心感」の提供に注力
中古住宅の流通が盛んになる中で、各社が苦心しているのは他社との差別化。同社では、既存住宅流通かし保険への加入や内装・設備の保証に加え、中古住宅商品開発には「ACS建築基準」と呼ばれる独自のシステムを導入することで品質を担保している。これは100を超える項目からなる品質のチェックリストで、例えば、「配管の交換」、「各部屋に収納設置できるか」、「コンセントの位置の最適化」といったものがある。

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